テーマ:★留学生活★(629)
カテゴリ:留学記・留学関連の話
最後に、内容的にはおまけ程度にしかならないのだけど Doctoratに1年だけ在籍していた時の事、というよりも LMD改革後の個人的感想を書いておきましょう。 何度かちらちらっと書いてきた通り、 フランスの大学システムが2005年秋から変わりました。 私にとってはDEAを修了した夏までが旧制度の時期で、 Doctoratに登録した同年の秋以降からが新制度のLMDに 切り替わった時期です。 詳しくは知りませんが、 それまでフランスの大学制度(学年の数え方)が 他国の大学制度と異なっていたので 足並みを揃えたい、というのも LMD制度導入の狙いの1つ・・なのだと思います。 なのでLMDになってからは学年の呼称や要綱が あちこち変わりました。 月並みな事しか書けないけれど、 LMDになってから学生は一層大変になったな~という感じです。 たとえば、私の場合。 私達の学年は LMD制度が導入されてから初めての、 Doctorat1年生でした。 前年度までの同学部のDoctoratの学生は 授業やゼミを履修する義務が一切なく、 最後に500枚前後の論文さえ提出して 試問を受ければ博士号が取れたというのに、 私達は初年度に25時間分のゼミに出席する事が 義務付けられました。 そこで映画学科では週2時間のゼミが 12週に渡って行われる事になったけれど、これは Doctoratの学生にはキツかったんじゃないかと 思います。 平均年齢が上がってきているだけに 昼間はお勤めをしたりで 2足のわらじを履いている人も居たはずだし、 人によっては論文のために旅行に出かけたり 研修を受けたりしているんじゃないかと思うのに・・・。 もちろん他の学部のゼミに出席するのもアリだったので、 こちらのゼミでは都合がつかないという人は よそのに行けば時間調整を出来た訳だけど・・・ 研究重視の生活を送るべきDoctoratの学生を縛るこの制度に 私は内心驚きました。 (別に、実際に身近に困っている人が 居たわけではないのだけど、ね。) あと、日本的な私は最初から気になっていたんだけど、 「2時間×12回」だと どうしても規定の「25時間」に満たないんですよね。 この話は年度末あたりにようやく (ゼミの担当教授も含めた)みんなの前で大々的に 話題に上ったものの 明確な回答が公表される事はなかったし、 その後どうなったのかは Doctoratを1年で辞めてしまった私には分かりません。 とにかく新制度導入直後で 学校側の対応が追いつけていないのかもねという印象が 残りました(^^; 話は変わるけれど、 2004年の秋に文学部のMaitriseに編入した知人が 居ました。 今まで語学学校で勉強してきたのに 急にパリの大学に編入したのでとっても大変そう。 それでもものすごく頑張って、 見事その1年後の秋(=2005年の秋)には Maitriseのディプロムを取得しました。 それからしばらくして彼女から聞いたのが、 こんな言葉です。 「やっぱり頑張って、大学のシステムが変わる前に Maitriseのディプロムを取っちゃって良かったわ。 だってLMDになってから あの学年の必修科目数が増えちゃったから、 もしも今年もあの学年にいたなら 今年は追加分の単位を取得しないといけないところだったのよ」 えええええーー!! 同じ2004年の秋にスタートしても、 2005年の秋に終えるかそれとも翌年に回すか、で 必要授業数も変わっちゃうんですか!! だったらほんとに、 LMD導入前にディプロムが取れてよかったですね。 ・・という訳で、前回までつらつら書いてきた私の個人的体験と 2005年秋のLMD導入以降の状況は 随分と異なっているんじゃないかと思います。 なので私の体験談はあくまで参考程度にしてくださいね。 フランスの大学に編入するなら MaitriseかDEAからにした方がまだ少しは楽なんじゃないか (思い返せばその中でも、MaitriseはDEAに比べると楽でした)、 パリの大学と地方の小さな大学だったら (刺激や満足度が下がるかもしれないけど) 後者から始めた方が着実なんじゃないか、 などと言う事を具体的に書こうとしたら どんどん長くなってしまったこのお話、これにておしまい! ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 写真は秋の並木道。 これはちょっと前に撮ったもので 最近はもっと散っています・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.02 08:21:51
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