sweet storm

最近、ももちゃんが、私を呼ぶ事を覚えました。
写真や、私を見て、これは誰？と聞くと、
「ママ！」と言う事はだいぶ前からできていましたが、
そのときの感情をこめて、「ママ」と呼ぶ事はありませんでした。
それが、急に、というわけでもないのかもしれないですが、
悲しいときや、心細いとき、小さな声で「マァマ・・・」と私に問いかけてくるので
おお、とうとうこのときがきたか、と感動しました。
先日は、おじいちゃんにひどく怒られて、トボトボと歩きながら、
「ママ・・・ママ・・・」とつぶやいたそうで、
色々な感情が宿ってきたということでしょうか。
王さまが死んでから、歩くのも、走るのも、ジャンプも上手になりました。
感情面でも、大きく環境が変わったことを感じさせないくらい、
成長がめざましくて、王さまが生きていたら・・・とつくづく思います。
最近、眠る時に腕枕をして欲しいと言われるのですが、
私が腕枕をすると、ももちゃんが私の顔を小さな両手ではさんで、
いとおしそうに頬ずりして、キスしてくれます。
その様子がまるで大人みたいで、どこか後ろにファスナーがついていて、
開けたら、小さいおっさんが出てくるのではないかと思ってしまいます。
この子は、赤ちゃんのときから、
父親が早く死ぬのをわかっていたかのように手のかからない子でしたが、
王さまが亡くなってから、知らない人にも人見知りをしなくなって、
それどころか、笑顔で手を振ったりするので、皆を笑顔にしてくれる
不思議な力を持っている子です。
食べ物をあげても、遊んであげても、ももちゃんが要求している事を理解して、
満たしてあげると、すごい笑顔で喜んでくれるので、
自然に皆が集まってくる子です。
買い物をしていても、いつの間にか、後ろに二三人のおばあちゃんがついてきて、
ももちゃんの相手をしていたり(笑)
お友達の家に行っても、ももちゃんは人見知りしないので、
お友達のご家族とすぐにうちとけて遊んだり・・・。
パパが、不幸な出来事が多かった分、
ももちゃんは神様に愛されているのでしょうか。
この子なら、パパがいなくても強く優しい子に育ってくれるでしょう。
でも、昔から、その人が乗り越えられる不幸しかこないと言いますが、
この子だから、パパを失っても大丈夫だと、神様が思って王さまを死なせたのなら、
そんなにこの子が良い子でなくても良かった。
人見知りなんて激しくていいし、よその人に愛想が良くなくても、
賢くなくても、多少病弱でも良かった。
多分、不幸の中にいる人で、
「あなたなら乗り越えられる」と言われた人はそう思うでしょう。
このまま、この子が神様に愛される子でありますよう。
これ以上の不幸に出会う事無く、人生を送れますよう。
幸せになってほしいです。