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カテゴリ:メタル・音楽
Slipknotの新譜、Vol.3 (The Subliminal Verses) が出た。
<スリップノットの全般的な音楽の流れ> Vol.3はSlipknotの三枚目のアルバムになる。一作目のSlipknotは1999年の夏に発売された。アメリカでも相当売れたけれども、日本人好みのメロディアスでハイスピード、荒れ狂うドラムに誰もが圧倒されて日本でも大人気になった。普通のメタル好きなら、あぁ、こんなのが聴きたかったよ・・・と必ず思う一枚。二作目のIowaはそれから一転してデス調のスーパーヘビーになる。一作目のメロディー&スピードが好きだった人はかなりショックを受けたに違いない。が、そのデス調もドラムの重さも素晴らしくて、おもーい音楽を求めていた人にはかなり最高。私は随分このアルバムを聴いたし、本当に重くて楽しい音楽。デスの割には早めのテンポ、やはり重くて激しいドラムが最高。バンドにはドラムが3人いる。 そして2001年、Iowaを出してからSlipknotは活動をちょっと休止した。ボーカルのコリーとギターのジェームズが昔のバンド、Stone Sourを復活させて、Slipknotでつけていたマスクも外して素顔で活動をし、アルバムを一枚出す。アメリカンハードロックのゆったりさや重さが大受けして大ブレーク。Slipknotとは全く趣が違う音楽だけれども、これを聴くとSlipknotが持っている力強いメロディー的な部分はこの感性から来ているんだなぁ、と妙に納得する。 またそれと別に同時期、SlipknotのドラムのジョエイがMurderdollsというバンドを結成してアルバムを出す。こちらは素顔ではでなかったが、化粧ばっちりのビジュアル系で、かなり早いテンポのオールドスクール的な軽ロック。これを聴くと何でSlipknotはあんなにテンポが速い音楽なのか、かなり納得する。軽ロックでメロディー&ハイスピードだったので、多分アメリカより日本での方が受けはよかったかもしれない。アメリカのメタル好きには、まったく違う音楽なのであまり受けは良くなかったと思う。コンサートの観客もパンク系の女の子の取り巻きが多く、黄色い声で会場が埋まる。 さて、この経過を経て今回の三作目が来るのだ。 残念ながら一作目のようなあっという間に頭の真ん中が宙に浮いてしまうようなそんな衝撃は無いけれども、二作目のデス系よりは一作目の雰囲気を取り戻している。数曲はストーンサワー系のゆったり、アメリカンロックも折りこまれていて、ストーンサワーをかなり聴いていたアメリカ系の人にはすんなり受け入れられるが、聴いていなかった人達にはぴんとこないかもしれないな。残りのヘビーな曲達は二作目のIowaの雰囲気も失わず、ハイテンポ・おもーいドラム、気持ちだけメロディアスというスリップノット全般が好きなら絶対気持ちを裏切らない構成になっていると思う。ストーンサワー、マーダードールズという随分違う感じの音楽を聴かされたので、どうなるか不安だったがファンとしては合格。そして、その別バンドの時の音楽性もばっちり蘇るようなアルバムになっている。 ドラムが幾重にも連なる重さ、そしてメロディーの後を追うテンポの速さ、そして全身で速さを駆け巡ったと思ったら突然来る静けさ。やっぱり脳天が宙に浮いてくる。いいぞー! <Slipknotのコンサートの様子> 大好きなバンドなので、このバンドのコンサートに何回か通った事があるけれどもさすが、大人気のバンドであるだけパフォーマンスはかなり激しい。人生で行ったコンサートの中で最も危険だったベスト3に入る。 普通、モッシュピットができるコンサートとなると、大きなピットが会場に1つ、2つできて人々が大暴れとなるがこのバンドのコンサートの場合、中くらいのピットが前だけでなく後ろの方まで10個ぐらい会場に現れて、そこら中で人々が暴れている。安全に立てる場所が無いので相当の注意が必要である。音楽がハイスピードで重い為に止まるところが無く、人々は最初から最後まで暴れ続ける。 モダンメタル好きから、クラシックメタル好きまで幅広く愛されているバンドなので、ロンゲ組も相当見かける。年齢層も幅広くて、かなり親父までやってくる。そういう人達はドラックやってる人も、ビール飲みまくって酔っている人もいて、それがあの混んだ暴れている会場で動き回るから大変だ。ロンゲ組は髪を振り回して音楽を楽しむので相当迷惑。これも気をつけたほうが良い。 バンドの方も、ただ演奏するだけでなくパフォーマンスにかなり気合が入っていて花火などはよく音楽に合わせて飛ばす。なんせメンバーが9人いて全員体がでかくて覆面、かなりの迫力だ。いつでも全員が忙しいわけではないのでドラムのやつらなんかは物を投げて遊んでいる。ドラムは3セット、そして上に下に動く!そんな不安定なドラムによいしょと乗って大暴れするメンバーや、ボーカルはステージ脇の背の随分高いスピーカーなどに乗ってそこから観客に飛び降りたりする。 会場はそれに合わせてクラウドサーフィングも激しく、ひっきりなしに後ろから人が泳いでくる。なのに突然ある一定時間になるとメンバーは会場の観客全員を座らせて「我慢」をさせる。そして・・・音楽が始まり・・・サビの音楽が盛り上がる部分で・・・会場は「我慢」を解き放たれる。その時の盛り上がりようと言ったら、もう絶対経験しないと分からないが彼らの音楽が体に入ってきて会場全員の脳みそがどっかにイっている。その音楽を聴く事に快感が生まれて、明るいステージと熱気が快感を頂点に持っていくんだ。その重い音楽を聴く事の喜びを体中で表現できる、そんな開放された空間に招待される。 *** 自己満足。興味のある方、ぜひ聴いて見ましょう! 現在日本でも洋楽部門でセールス1位を飾っている様子。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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