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テーマ:海外で出産するぞ!(33)
カテゴリ:アメリカで自分なりの子育て
ゆーゆーが産まれて10日が経った。縫った出口の傷もだいぶ癒えて、乳首と乳房の腫れも随分治まってきた。産まれてから次の日にはゆーゆーは上手に乳首を口に含んでいたが、最初なので母乳の出が少ないこともあり、または食欲旺盛なのか、一時間ももぐもぐと乳首を吸っていた。やっと吸い終わったかと思ったら、また1時間半後には同じ様にお腹が空いて一時間吸う。そんなことを繰り返してるうちに、幾ら指導されたように母乳を与えていても突然の「吸われ過ぎ」で乳首がすっかりかさぶただらけになってしまっていた。
母乳を与えれば与えるほど子宮が痛くて痛くてしょうがなくなって、大量の血が出口から出てくる。ゆーゆーが沢山吸う為にその収縮の度合いが随分と激しいらしくて、痛み止めを飲んでいてもお腹がきりきりと痛む。戻りが早いのは結構だが、辛いものは辛い。傷口も癒えるのに時間がかかるので、病院で指導されたようにトイレに入らなければならない。どういうことかというとトイレットペーパーを使ってはいけない、ということで一回一回トイレに入るごとにスプレー式のボトルを使って傷口を洗って、丈夫な使い捨てタオルで軽く水をふき取って、オキシドールスプレーをかけて、消毒用のパッドと汚物用のナプキンでしっかり傷口をガードして完了。一回トイレに入るのに10分かかる。しかも用を足すと同時に大量の血が出てきて、子宮が収縮して痛い。トイレに行くのも億劫だ。 一週間も経つと母乳の出は良くなってきたので、一回一時間の母乳時間が30分になり、20分になり、やがては10-15分でもなんとか、というぐらいになって、時間が短くなっても飲む量は増えたおかげで胸の張りと痛みがほとんど消えてきた。乳首のかさぶたも殆んどなくなって、もうそんなに痛くない。傷口もしみるし、子宮も痛いけど、先週ほどじゃぁない。痛み止めがないとちょいと辛いがなんとか回復してきた、とそんな感じだ。 いや、こうやって胸の痛みが消えた、っていうのはゆーゆーが相当お乳を飲んでいる、っていうことだ。本当に君、産まれて10日なのかい?と聞きたくなるぐらいかもしれない。産まれた日にナースに母乳指導されて、くいくいお乳を飲むゆーゆーの姿にそのナースは驚いていた。今なんか喉を鳴らして飲んでいるからそれもすごい。ゆーゆーが飲んでくれればくれるほど、子宮も痛くなるが胸の張りも熱も消えてちょっと楽になる。しぶといけど、先週は辛かったなぁ。 さてさて問題の夜と朝の生活だけれども、体が回復してきた分今週は夜中に起きるのも楽だ。ゆーゆーは泣くけれども、なんだか分かり易い。大体泣く時はお腹が空いた、か、おむつ変えろ~、だ。先週はまだまだ消化器官が弱かったので便秘した。初うんち以来うんちがでなくて、日が経つごとにお腹が張るらしくて泣く回数が増えていた。でも、大量の母乳を飲み続けて4日後、これはこれはのうんちの大洪水、3連発!あれからすっかりぐずることも減って、ゆーゆーの行動がわかりやすくなってきた。お腹空いた、おむつ変えろ、の他にも、これからうんちがでるぞ、や起きてるんだからどっか連れてってくれ、の「サイン」を出すこともなんとなく分かってきた。泣きながら手を口に当ててたときは「お腹空いた」、泣きながら足をばったばたさせていた時は「おむつ変えろ」、それでおむつが濡れてなかったときは「うんちがでるぞ」(で大体、抱いてあげて数分後にでっかいおならをする)、お乳もあげたばかりおむつも濡れてなくて眠れず起きていて泣いている時は「どっかに連れてってくれ」で抱いて歩き回ってあげると泣き止む。今のとこ、まだまだ分かりやすくてかっわいいベイビーである。 夜と朝のリズムを本人はつかんでいないが、起きる時間と寝る時間と起こし方が分かってきたので随分コントロールしやすくなってきた。母乳をあげて寝るときと寝ないときがあるんだ。「寝てる期間」に「お腹空いた」のサインが来て母乳をあげてもゆーゆーは飲み終わった後数時間目が覚めない。で、「起きてる期間」に母乳をあげると飲み終わった時うとうとしてるけどすぐ目が覚める。で、起き続ける。起き続けると母乳が早く欲しくなる。母乳をちょっとだけしかあげないとお腹が空いてすぐ目が覚める。多めにあげると寝やすくなる。ベイビーも人間なので一日中寝ないし、起きてる時もある。 ゆーゆーの場合は1回「起きてる期間」が来ると5時間ぐらい起き続ける。それが一日2回ぐらい。で、「寝てる期間」も一日2回、大体1回7時間ぐらいだなぁ、と分かってきた。私が寝てる時に「寝てる期間」に来てもらう為には私が寝る直前まで「起きてる期間」になっていてもらわなきゃいけない。夜中に「起きてる期間」が来たらこっちは寝てるというのに一時間ごとに授乳したり抱いて歩き回らなければならないんだ。それは辛い。だから夜の7時か8時ぐらいから母乳をあげるために起こして、ちょっとだけあげてすぐお腹を空かせる。お風呂に入れたりして刺激もする。お腹が空いて泣くがたっぷりあげない。するとまたちょっとしたら起きてお腹空いたと泣く。これを夜まで繰り返す。そして自分が寝る直前にた~っぷりお乳をやって寝る。するとそれから寝てくれて3時間ぐらいは寝続ける。3時間後に泣いてお乳をあげてもその後も寝てくれる。それで次の「起きてる期間」が朝の7時半から8時ごろにやってくる。ちょっと早くて辛いけど、夜中は寝れる! 朝はへとへとだ。お昼頃までどんなにお乳をあげても起きてるし、どんどんお腹が空いて泣く。何回も何回も授乳する。そして抱いて歩き回って遊んであげる。お昼には寝てくれるので、何かをするならお昼に限る。が、何かをしたいが一緒に寝ちゃったりしてしまう。そして夜が来て、お母さんの暖かい晩御飯をありがたく頂いて、寝てて欲しいけど夜中の為に無理やりゆーゆーを起こして母乳あげて、遊んで・・・。でもね、ゆーゆーはかわいくてかわいくてしょうがない。寝てるだけだとつまらない。泣いてくれると疲れるけどうれしかったりする。そんなもんなんだ。 必殺技がある。夜中、母乳あげてもどうしても寝てくれない時は、寝ながら母乳をあげて、そのうちベイビーがうとうとするのでそのまま腕枕で抱き合って寝ちゃうようにするとそのまま何時間も寝てくれる。腕枕してる方は体が痛くなるが、数時間はぐっすり寝れる。体が痛くなって思わず、ベイビーを自分から離して他のところに置くと、ベイビーは目が覚めてお腹が空いた、と泣く。だからまた寝ながら母乳をあげて、腕枕したまま寝る。これで夜は快眠だ。 彼氏や旦那と肌と肌を触れ合って寝たりして安心するけれど、ベイビーとしっかり肌と肌を重ねて寝るととっても気持ちよくてそれも安心する。ベイビーの匂いはいい香り、そして暖かい。愛してる男性以外にも肌を触れ合って安心して寝れる、そんな人がいたんだ、と触れていると当たり前だけれども新しい関係に不思議な気持ちになる。私の母は「肌を任せるぐらい自分の全部を信頼しきってくれる人は、自分の赤ちゃん以外いないわよ」と私とゆーゆーが抱き合って寝る姿を見て言っていたが、本当にその通りなんだろうなぁ、と思う。 *** 先日小児科医に行ってゆーゆーを検診してもらった。待ち合わせ室に雑誌が置いてあった。手にとるとタイトルは「Pregnancy」、妊娠している女性用の雑誌だった。ぺらぺらめくって中を見ると沢山のきれいな妊婦の写真がある。今の私はこの人達の仲間に入れない。ゆーゆーがお腹にいた時の本当に幸せな、特別な、歩きながら生活しながら音楽を聴きながらいつでもお腹にいたゆーゆーのことを考えていた、その時の自分を思い出して切なくなった。お腹にいたもう一人の命はもう一人の人間として独立していて、そして私も「一人」になった。 今日、おむつの買出しで「一人」で道を歩いていた。「二人」でいた幸せを知っていると、今「一人」でいることがとても淋しく感じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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