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カテゴリ:アメリカで苦労・仕事する
「し、しまった~」
鍵がない。ない、ない、ない!幾らかばんの中を探してもない。家の前まで運転してきただけに焦る。今日はValletパーキング(セルフサービスでなくて人に鍵を渡して停める駐車場)にとめたから車に既に鍵がついていて自分の鍵を確認しなかった。職場を出る前にトイレに拠って自分の鍵でトイレに入ったから(職場のトイレはオフィスにある鍵がないと入れないのだが自分でもコピーを持っている)トイレに置いてきたかもしれない。もしくは自分のデスクに置いてきたか。 ゆーゆーは後部席で寝ている。慌ててオフィスビルのセキュリティーガードのリチャードに電話をかける。奥さんのキムが出て彼はいないと言う。電話をかけなおしてくれるというが、それでは間に合わない。あぁ。とにかく引き返してオフィスに向かうしかない。慌てて車を走らせた。 ビルの近くに丁度パーキングがあったのでとにかくとめて寝ているゆーゆーを抱き上げてビルに駆け込む。セキュリティーのキャサリンに事情を話してマスターキーを借りてオフィスに入る。あ、私の鍵!あった。あぁ、よかった。 キャサリンにしっかりお礼を行って何とか家に帰るともう8時を過ぎていた。ノリノリがご飯の材料を用意しておいてくれたので、これから作らなければいけない。ゆーゆーがおなかが空いたと泣いている。ゆーゆーに適当にスナックをあげて、材料を合わせる。あぁ、疲れた。あ、冷蔵庫に新鮮なキムチがあるな。ご飯ができるまでに取り合えず食べよう。キムチをお皿に持ってそれだけでがっつく。 二人の食事が終わるともう9時半だった。あと30分でノリノリを迎えに行かなければならない。ゆーゆーをお風呂に入れたり寝かしつけるには時間がない。しょうがないからゆーゆーと遊ぶ。抱き合ったり、見つめ合ったり、くすぐったり、踊ったり。子供がかわいくてかわいくてしょうがない瞬間。 ノリノリを迎えて帰ってくると家の近くに駐車できるスペースが残っていない。しぶしぶ歩いて2分ほど離れた先に車をとめて家に戻ると家の前にとめてあった車が出て行った。ノリノリは車を取りに行ってここに持ってくると言う。「じゃ、お願いね!」と頼むとゆーゆーと二人で取り合えず家に入った。 玄関先に先日水曜日につけたばかりのセキュリティーシステムがある。今日セキュリティー会社からノリノリに「システムのバッテリーが切れてるみたいだよ。取り替えてください。」と連絡が来ていた。ディスプレイをよく見ると「OC」と書いた文字が出てきていて、幾らコードを押しても解除にならなくなっている。何回も試したけれど解除にならないので説明書を読むと「OCと出ているときはOutsideとContactがされていません。遅いテンポでビープがなっているときはバッテリーとシステムを確認する必要があります。」と書いてあった。 ピ、ピ、と音はなっている。確かにシステムがオンになっているときとは違う音なので「多分、電池がないからコードを押しても解除にならないで止まったままなのだろう」と推測した。少々心配だが、何度ボタンを押しても変わらないのでしょうがない。そのうちノリノリが車を移動させて帰ってきた。 ノリノリもシステムを確認する。「あれー、解除にならないんだね。」「そうそう、何度やってもだめだった。電池切れで動かないみたい。」「そっか~。まったくつけてもらったばかりなのに困ったなぁ。来週担当者が来るまでこんなぴーぴーなってたらちょっとやだね。まぁ寝室には響かないだろうけど…」そういいながらドアを開けたり閉めたりしていた。 ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン! ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン! ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン!ピュオーン! ひっくり返った。突然、電池切れのはずのシステムがすごい音で鳴り出した。ノリノリも私も焦って慌ててシステムのボタンを押すが何も変わらない。ゆーゆーも呆然としている。私は慌てて説明書を取り出して、取り付けた人の連絡先をノリノリに渡す。ノリノリは外に出て携帯電話で慌てて連絡を取り始めた。 あまりにもすごい音なので近所に響くと思い、椅子に上りサイレンのスピーカーを手でふさいだ。耳が痛い音が和らいだ。なんとか消せないかとボタンを押して試すが何をやっても変わらない。どうしよう。こんなんじゃ寝れないよ。 そのうち私の携帯電話も鳴り出した。多分セキュリティー会社からの連絡だろう。椅子の上に立っているので電話が取れない。ゆーゆーに「電話取って!」と頼むがすごい音で聞こえないらしくぼけーっとしている。 ドアを開けたり閉めたりしてノリノリが外で電話を終えて帰ってくるのを待っているとトランシーバーを持った覆面警官のおじさんが「どうしたんだ、大丈夫かい?」とやってきた。「は、はい、システムをインストールしたばっかりなんですけど、どうしてこんなことになったのか分からなくて、、、ごめんなさい」と慌てて謝ると「いいや、いいんだよ。大丈夫」と玄関先から去っていった。 そしてパトカーが一台、二台、とやってきて「大丈夫か、何かあったか?」とやってきた。「大丈夫だと思うが、君はここの住人かい?鍵を見せてくれ」と言われ、慌てて鍵を出す。名前を聞かれて、スペルを述べる。サイレンは鳴り続けている。ノリノリも私も真っ青だ。ノリノリは地下室に行って、電源の出所を探しにいった。 ノリノリがシステムの電源をはずしたのだろう、サイレンがはっと鳴り終わった。ふー・・・・・・ 慌てて外に出て警官全員に事情を話して謝る。こういうことがよくあるのか「気にしないでいいんだよ。大丈夫。」と気さくに答えてくれてそれが私達のせめてもの救いだった。折角インストールしたのに使えないまま来週になっちゃうね。なんだかね。まぁ、サイレンが鳴ったときはこうやってすぐセキュリティー会社にも警察にも連絡が行くってことがわかったよね。まぁ、それはよかったかな。。。 冬が近づいて寒くなってきたので、ゆーゆーをお風呂に入れて温かい格好をさせた。その後ゆーゆーを寝かしつけていたがノリノリも私もそのまま寝入ってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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