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カテゴリ:真黒ノ詩
紙ノ歌
白くて赤くて暗い所 浮かんだ雲は灰の色 沈んだ魚は夜の色 深くて遠くて細い所 滲んだ模様は牡丹色 くすんだ衣は擬宝珠色 人魚の手首に剃刀を 契りは毎夜の夢の中 荊の布団で贖罪を 結んだ指先這い動 く 海の底の王達は 晩餐会に首を切る 皿に載った王の首 輝く光は真珠の冠 空の星の王達は 晩餐会に足を切る 杯に注いだ王の血は 黒くて赤くて黒い色 本に映した物語 筆に色をつけましょう 語るはこの世の人の口 記すはあの世の 紙ノ歌 鏡に刻んだ物語 刃を磨いで迎えましょう 継ぐは林の小さな火種 絶やすは夜空 の紙ノ歌 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.01.05 00:00:06
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