|
カテゴリ:真黒ノ詩
籠ノ月と鼠達
ボクの肉を啄ばむは 濡れた夜空の羽を持つ 薄い翠の瞳の烏 残った骨と僅かな 影は ボクをこの世に留め置く 淡く朧い依代に 翠の烏と交わしたは ボクの肉と引き換えに あの娘の足を奪う事 左を奪えば目 を喰らい 右を奪えば肝を喰う これであの娘は足の無い 汚れる事無き真紅の人 形 動けぬあの娘は下を這い 苦しみながら生を行く これであの娘は美麗の無い 汚 れる事無き辛苦の人形 あの娘を思い見上げたは 濡れた夜空の羽を持つ 薄い紅の瞳の烏 残った破片を 拾い上げ 烏にそれを上げましょう 紅の烏と交わしたは ボクの肉と引き換えに 宝と友をもらう事 宝をくれれば指の先 友をくれれば瞳をやろう これでボク が手にしたは 籠ノ月ト鼠達 宝をくれればこの心 友をくれれば影をやろう これでボクが手にしたは 籠ノ月 ト鼠達 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.01.09 01:07:23
コメント(0) | コメントを書く
[真黒ノ詩] カテゴリの最新記事
|