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カテゴリ:生活
ただ今16才の息子を出産した時。お世話になっていた産婦人科は、分娩台がベッドではなくて座った姿勢にもなれる当時としては画期的なもので、ボディソニック機能付き。で、「無痛分娩」も可。私は出産前日まで普通に徹夜もこなしながら仕事をして、早朝の破水でいよいよ出産体制に。事前に心構えのビデオを見せられたりはしていたものの、ヒッヒッフーのやり方もよく理解しないまま分娩室へと入ったのでした。
ローリングストーンズのCDを「もう止めてください」と懇願するほどに聴き(ボディソニック用に持って行ったのがクラシックではなくてストーンズだったのだ)、先生の「無痛分娩にしちゃう?」に「これやると出産の痛みがなくなる」というあやふやな知識のまま同意。その準備のためにどれほどの苦痛を伴うかをその場で思い知るという有り様(パンパンのお腹はそれでなくても苦しいのに、赤ちゃんつぶれますーと思うほどに背中をまるめる姿勢にされ、背中に麻酔をグサッみたいな)。 産後のボディケア?妊娠線?乳房マッサージ?産んだ後のことなんてぜーんぜん考えも及ばずなんとも行き当たりばったりな出産だったのでした。 何ヶ月か前から仕事で妊婦さんと関わっており、今の出産ってこんな情報が行き届いて至れりつくせりやってるの?とおばちゃんびっくり。16年前なんて、マタニティにようやくおしゃれなものが出始めた頃だと思うけど、それでも種類は少なかったし、私は1枚も買わず。今は、「え、これがマタニティ?」というほどにセンスよく、腹帯やタイツなんかも充実。ベージュだの淡いピンクだのではなくて、カラフルで今までのおしゃれの延長という感じ。そして、妊娠初期の段階から妊娠線のためのケアもおこたりなく、乳房のお手入れもきちんとという具合。 はー。 私は妊娠線というのが自分にはできなかったこともあって、その意味さえわかんなかったよ。ケアなんてやったことないし、出産後にあわてて下腹部を締めるガードル買って体型を戻したくらい。乳房マッサージなんて、産後に看護師さんから乳首ギュッとされて(初乳を出さなきゃならないからね)死にそうな痛みを感じただけ。あとは張ってくると赤ちゃんが勝手にゴクゴク飲んでくれたから、自然にまかせてたって感じ。でも、それでダメだったものなんてひとつもないし、妊娠・出産したからって特別なものは何もないんだと今でも思ってる派。 妊娠雑誌の普及もあるのでしょうけど、なんかここまで「妊娠ライフを充実させよう」となっちゃすごいなあ。そこまで手をかけなきゃならないものなのかしら。クリームやローションでお肌がスベスベというけれど、実際にはコーティング用のスベスベ成分が浸透してるってことだから、今の私ならお腹のためにはこわくて使えない(生まれたら、今度は赤ちゃんのスキンケアにも一生懸命になるんだよね)。結局、広告戦略に乗っちゃっただけの話だから、もっと妊娠生活を考えるならばそっちじゃなくて正しい食生活でしょと老婆心ですよ。 うー、取材相手でなかったら「クリーム塗りたくるより、もっと自分の赤ちゃんのために気をつけた方がいいことあるでしょう」と言いたいもの満載。うるさいおばちゃんになっちゃったなあ、私。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月08日 09時49分19秒
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