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テーマ:ゲーム日記(31035)
カテゴリ:ゲーム
■ぼくのメモリーにあるもの。
当時のバックアップカードリッジ系のゲームは、 常にセーブデータ破滅のキケンと隣り合わせだった。 プレイ中、FF3は突然にバグった。 この瞬間、FF3のセーブデータが生きているかは分からない。 だが、セーブデータが死んでいるということも分からない。 セーブデータは、生死が重なった状態と言えるのだ。 つまり「シュレディンガーのセーブデータ」とは、これだ。 … 兄のセーブデータは、すごかった。 私は、兄のFF3のプレイを見て育ったと言ってもいい。 だから、ラスボスもラスダンも知っていたりする。 レベル99たまねぎ剣士にオニオンフル装備。 そんな兄のデータを見て私は育った。 アイテム増殖の裏技は使っていないはず。 目に優しいグリーンドラゴンだかイエロードラゴンだかと 闘いまくり、クリスタルタワーのフロアをうろちょろしまくって、 全員分のオニオン装備を集めてた。私はそう記憶している。 レベル99、オニオン装備のたまねぎ剣士に勝てるものはない。。 たまねぎ剣士の90からのステータスアップの脅威。 ラスダンの敵が逃げていく様。敵という敵に9999のダメージを与える姿。 全てが圧巻だった。こんな様をみて、たまねぎ剣士を好きにならないわけがない。 このROMは、 そんな兄の大事なデータが入っているROMだ… 血と涙の結晶が入っているROMなんだ。 私は、恐る恐るゲームにリセットを掛け、 再度電源を入れることを試みた。 なんと…!!奇跡的に、兄のセーブデータは生きていた。 あの時の安堵した気持ちと言ったら、 言葉では言い表せることができないほどだ。 本当によかった。ほっとした。 緊張の糸が切れたように私は喜んだはずだ。 今もあのFF3のROMには、 セーブデータが生きているだろうか? 電池が切れて、もう消えてしまっているかな。それでも、、、 私の心の中には、兄のデータがいつまでも残ってる。 ロードの画面には、1つの青色の空白ができていた。 そこは、本来ならば私のセーブデータが 存在していたはずの場所だった。 「兄のセーブデータが生きていてくれてよかった。」 私は、今でも思っている。 私のFF3の旅は、 長い間ずっと、そこで止まっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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