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『不思議な生き物』池田清彦著 角川学芸出版
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321208000078 を読んだ。「生命38億年の歴史と謎」という副題がついていて、理科の教科書のようなタイトルながら、読んでみれば雑学本のような読みすすめ易さで、書いてあることは哲学的なことを考えさせられる本だった。 この本は、図書館の新着本情報を閲覧中に、本の題に惹かれて借りた。 先ほど調べて知ったのだが、著者はTVに出たりもして有名な人らしい。著書も多数。面白かったので『生きる力、死ぬ能力』という本も続けて借りてきた。パラパラと読んでみると、半分以上同じようなことが同じ調子で書いてある印象を受けた。2冊をみただけだが、なんとなくこの人の本は全部こんな調子なんだろうなと察しがついた。 本当に、自分の知ったことを自分で考え抜いて知っている言葉であらわしたから、こうなるのだと思う。 誰も注目しない虫けらの瑣末な事柄から紐解いて、生きとし生けるもの全てに関わる深淵へと話を導いていく、その繋がりのスムースさ、真新しい視座、展開のスピード、先端科学を知る満足感、あらゆる要素が揃っていて、とても読み心地が良い。筆者が自分のリズムでさらりと書き流しているようにみえても、その実、文章と内容が読者へのサービス精神に満ちているのだろう。読み手の注意を常に意識して捕捉して、飽きさせないようにと。 クマムシの生態とか、内容も興味深いものだったが、文章の綴り方としても、参考になる本だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.07.18 12:38:26
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