カテゴリ:小説
このところ、ロダンのことを書いていたので、 ロダンの作品で即興で、物語でも創ってみましょう。 即興小説 『サザンが・・・9 ?』 * まずは、バルザックの登場。 「わう!、11月だというのに、君たち、海水が冷たくないのかい? それにしても楽しそうじゃないか・・・わたしも仲間に入れて欲しいくらいだ」 「ははは・・・ははは・・・波と戯れているのは最高よ。 波もわたしたちとリズムを合わせて踊ってくれるのよ~♫ 波の上でのダンスは楽しいわ~♫」 ニンフたちは、バルザックに言った。 「ボクも君たちを見ているとこちらまで楽しくなってしまうよ。 これを小説にしてみよう。 11月の波間、光のニンフ・・・ というタイトルにでもしょう・・・ 耽美だ・・・何と美しい!」 バルザックが、浜辺でニンフたちを賞賛していると、 そこへアポロンが現れた。 「おお、聖なる乙女たち・・・波と戯れ童女のような笑い声高らかに、 波の飛沫が真珠となり、娘たちへの贈り物とし、 美しい微笑みと一纏わぬ天使の姿は、もしや鳥の仮の姿か・・・ わたしの目にはそれは安らぎである。 この頭部しかないわたしの姿をお前たちは、見ることが出来るだろうか?」 「まあ、アポロンさん、あなたは、偉大なお方・・・ 肉体など必要無いですわ! その端正なお顔と知性さえあれば、腕や足がなくったって、 大変な価値ですわ!」 と一人のニンフが言った。 「そうよ、そうよ」 と二人のニンフは歌を歌う。 すると、あちらの灯台に、それらをじっと見ている者が居た。 ただ、ただ、海とニンフたちを見ていた。 ただ、ただ、バルザックとアポロンを見ていた。 そして、彼の心の中では、あの波で戯れている三人の娘たちは バルザックと、 頭しかないアポロンと、 知性も、肉体も全てが揃っているこの俺と・・・ いったいどの男を選ぶだろうか? なんてことを、いかにも苦悩した顔で考えていたのであ~る・・・・。 ジャンジャン!・・・・なんというオチ! 人間的な、あまりに、人間的な・・・ってな結末となりました。あしからず。 では、本日も皆さまに良い日をなりますように~
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