昔々の話
私には、忘れる事のできない人がいる。彼がいる今も、これから先、もし他の人と付き合う事になっても、きっと忘れる事はできないんだと思う。小学校5年生。ずいぶん、マセガキだけど、このとき、両思いの男の子がいて‥‥。この彼とはずっと一緒にいるんだ。そう思った。お互い照れて、うまく話せなくても、中学生、高校生になったときに、ちゃんとした彼氏彼女になるんだ、って。でも中学校に上がる前、いつの間にか終わってた。‥‥私の気持ちは何も終わってない。中学2年のとき、彼は引っ越した。最後の最後まで、自分の気持ち伝えられなかったことに、後悔した。引越しから少しして、手紙を書いた。もちろん返事が帰ってくるはずもない。でも、返事が帰ってきた。高校2年の秋に‥‥このとき私は、今の彼と付き合って1ヶ月。「どうしてもう少し早く手紙をくれなかったのよ」何度も何度も思った。付き合ってる彼には内緒でメールをしてた。昔の彼はメールをしていくうちに、私の事が好きだと言った。正直、今の彼と別れて欲しい、とも言われた。引越し後も、何年も好きだった彼。彼の気持ちに答えてあげたかった。でも、私の頭に浮かぶのは、今の彼の悲しそうな顔。今付き合ってる彼を裏切りたくなかった。私はウソが下手。この内緒のメールも彼にばれた。もう続ける事はできない。昔の彼にお別れを告げた。私は今の彼が好きだから。でもやっぱり、昔の彼は忘れる事なんてできない。未練とかじゃなく、大切にしたい思い出の一つかもしれない。会ってみたい。懐かしい友達に会うように。でも、それも危険な気がする。だから、昔の彼は私の胸の中。私は思う。この彼が運命の人なんじゃないかって。これは誰にも言ってない。今の彼とあまりうまくいってないとき、この昔の彼に無性に連絡がとりたくなる。携帯番号はかわってないのだろうか‥‥。彼の携帯番号が書かれた手紙はまだ、私の机の引き出しに眠っている。うんと、大人になったとき、会いたい。彼の事を忘れられないまま、かれこれ10年近くなります。もうひとつのページ→ココ