きっと空が青い

朝、朝食を取っていたら、携帯メールが鳴った。

昨夜の長男からだ。

「昨日はすみませんでした。

あれから母と話し合い　仲直りしたので

今日からのショートは、中止できないでしょうか。

ご迷惑かけてすみません。」

思わず、　え～！　　と声が出た。

すぐ利用者さん宅に電話をかける。

長男は、「大丈夫。手は上げない。ショートは止め　老健入所もしない。」と言う。

じゃあショートを止めて、明日からどう過ごしたいと思っている？と問うと、

デイケア回数を減らしたいと言う。

意味が分からず、何故減らしたいのか？と聞くと

通所を利用すると上げ膳据え膳で、家の事がもっと出来なくなるから

と、また持論を展開させる。

デイに行っても行かなくても、心身機能の低下で　家事は期待するのは無理

と何度言っても、長男は頭に記銘できないようだ。

病院の家族の勉強会にも行き、認知症についても　とても納得されていたのに

悲しいかな、記憶は薄れていくものなんだな。

家にいる時間が長いほど、母親に対する過度の期待で　

またイライラするのは目に見えている。

それの加えて、長男の病気が悪化しているために　

母親への依存が強まっている　いわゆる分離不安が出ているようだ。

どうしたものか。困った・・・。

しかし、昨日「怖い。どこかに連れて行って。」と訴えていた利用者本人の

気持ちを、現時点で確認できていないので　

簡単にショートを中止することはできない。

「今からキャンセルするのは難しいです。

１泊でもいいので、とりあえず今日は行きましょう。」と話した。

長男と離れた所で、じっくり本人の気持を確認したい。

その後すぐ、利用者宅に出向き　ショートの迎えまでの時間　長男と話した。

いろいろ　いろいろ話す中で、結局　今回のショートは３泊４日利用する。

とりあえす、老健入所は考えない。

ショート帰宅後は、これまで通りのプランでデイケアを利用する。

長男に食事準備の精神的負担があるので、

長男の障害ヘルプを増やしてもらう。

　という事になった。

ケアマネはこれまでの経験から、これから辿る経過が　ある程度想像ができる。

でも、わたし達が最善と思うプランが　利用者さんや家族の思いと

必ずしも一致するとは限らない。

当然の事ながら、誰でも自分の人生を自分で選択して生きる権利があるから。

ケアマネは、人生の終末にその人がその人ならではの人生歩まれるのを

ほんの少し一緒にいて、お手伝いするだけ。

わたしなりに　全力で。

神さま、足りないところは補ってください。

すべてをご存知のあなたが、

利用者さん家族さんの心と体を守り

導いてください。