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テーマ:今日聴いた音楽(75553)
カテゴリ:外国語詞和訳
またもやマイケル・マッサー(Michael Masser)作品です。 だって好きなんだもん。 デビュー・アルバム『Whitney Houston (邦題:そよ風の贈りもの)』 からのシングル・カットで 3曲目のビルボード1位。 オリジナル曲ではなく、カバー曲です。 ------------------- 歌というのは、作り手側の様々な想いも経て生まれます。 原曲は、数々の伝説を残したプロボクサー モハメド・アリ本人が主演(!)する伝記映画 『The Greatest (アリ ザ・グレーテスト)』(1977年)*の サウンド・トラック(もちろんアリスタ・レコード)収録。 歌っているのはマイケル・マッサーと関係の深い ジョージ・ベンソン(George Benson)。 (いかにも彼らしい、マイルドに語りかけるような歌唱です) その時のタイトルは、The の付いた 「The Greatest Love Of All」。 映画「The Greatest」でのモハメド・アリの生き方が 当然、反映されているわけです。 作詞はリンダ・クリード(Linda Creed)。 スタイリスティックスの 「誓い(You Make Me Feel Brand New)」、「You Are Everything」 の作詞で知られる彼女は この曲の依頼があった時には 若くして(当時まだ20代)乳癌に冒されていました。 残り少ないかもしれない人生への決意 あるいは残していく家族へのメッセージとも読み取れます。 1986年4月、37歳で死去。 ホイットニーのバージョンは アルバムが1985年 シングル・カットされたのが1986年の3月 作詞した曲として初のビルボード Hot100 の1位になったのは 亡くなった翌月の5月です。 歌詞の和訳 http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023/#greatest ミュージックビデオの舞台は ニューヨーク、ハーレムにあるアポロ・シアター。 黒人ミュージシャン(特にNY郊外と言っていいニュージャージー州出身のホイットニーにとっては)憧れの舞台。 スターとしてその舞台に立った現在のホイットニーが 夢に向かって走っていた幼い頃を回想するという筋書きです。 母親役は、本当のお母さん シシー・ヒューストンです。 YouTube Whitney Houston VEVO http://www.youtu.be/IYzlVDlE72w そして、アリスタ・レコード創設15周年記念 兼 エイズ・チャリティのイベント(1990年3月) における歌唱は圧巻。 手塩にかけて育てられた歌姫が レーベル、スタッフ、社長のクライヴ・デイヴィスに恩返しする最高の舞台での 超本気モード。 スポーツ選手で言えば、まさにタイトルマッチのような 抜きん出た才能を持つ者のみが放つ輝きに満ちた (そして後半生を考えると、なんと儚い) 7分間です。 http://www.youtu.be/NeiW3Cob0nM ------------------- ちなみに アントニオ猪木の入場曲「炎のファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜」も 元々は『The Greatest』サントラ収録の 「Ali Bombaye」の猪木バージョン (アリと猪木の関係性は分かりますよね?) 「ボンバイエ」は ザイール(現コンゴ)の首都キンシャサでのジョージ・フォアマン戦 (もちろん、この"キンシャサの奇跡"が映画のハイライト) での声援 「Boma ye」(リンガラ語「やっちまえ」)が訛ったものと言われています。 ------------------- * 同タイトルのドキュメンタリー(1974年)との混同に注意 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/03/03 05:30:12 AM
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