「Do They Know It's Christmas?(2014)」で
Bono が歌う「あの」パートの歌詞変更のことですよ。
(1:37~)
(1:52~)
従来の歌詞は、もちろん不遜で不快です。
しかしその不快さというのは、チャリティーという行為の現実と限界がむき出しになったものであって
いわばパーティーのテーブルに七面鳥の内臓を乗せられたような感じ。
場をわきまえろとは思うけど、あたかもそれが存在しないかのように取り繕うのも欺瞞であり偽善の最たるものなんですよね。
で、改変した歌詞はといえば
あまりにも凡庸。あまりにも陳腐。
思うに30年経って曲も人も(叙勲したりね)権威化して無難な方に流れてしまったのかな。
せっかく歌い出しの(つかみはOKみたいな)旬な若手枠と双璧をなす、楽曲的においしい部分を割り振られ、しかも30年後もその位置をキープできるというのは、ポピュラーミュージックの世界で稀有なことなのに
30年かけての表現がこの程度とは情けない。考える時間はそれこそ30年あったわけでしょ。
そもそも、ひとたび世に出した創作物はみだりに改変すべきではないし(批判には新たな別の創作で答えるべき)
もし人口に膾炙したものを、それでも変えるのであれば相応の物が求められるはず。
そのハードルの高さにまったく届いていないというのが僕の結論です。