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カテゴリ:1号のつぶやき
秋から冬へと移ろうとするこの時期、 鼻がツンとする、思い出がある。 今から10年以上前。 息子が小学校4年生の頃の話。 サッカークラブに入っていた。 ある祝日。対外試合があるという。 いつも仕事でいけない私だが、祝日だったので、朝から見学した。 息子たちチームは、この日、12人しか集まらなかったようだ。 11人で試合をしているから、当然、1人はベンチ。 コーチの横に座り、応援をしている。 よく見ると、息子が座っていた。 (あ~、この試合は、ベンチになったんだ、残念) と思って見ていると、、、 「出して~~」 「出して~~~」 「(試合に)出して~~~~」 と空に、向かって叫んでいるではないか。 実は、この試合の対戦相手は、息子の小学校。 つまりクラスメイトと闘うわけなのだ。 クラブチームに入っているのに、出してもらえないのは、悔しいのだろう。 やがて、後半戦になれば、選手交代だろうとみていると。。。 後半になっても、息子がベンチに座っていた。 もう叫んでいない。 下を向いている。 この試合、どちらが勝ったかは忘れたが、 帰りの車の中で、息子が一言もくちをきかなかったことだけは、 鮮明に覚えている。 家の前で、降りる時、 いつも、「ママ、ありがとね」って言ってたのに、 この日は、黙って降りたのが、胸に残ってしまった。 自分のクラスメイトとの対戦を楽しみにしていたのに。 明日、学校で、どんな顔をすればいいのだろう。 何か言われるのだろうか。 親って、こんな時、何もしてやれないな~と、 胸が痛くなった。 息子の味わった挫折の話を、クラブのママ友にたまたま電話で話した。 「こうして、成長していくんだよねぇ~」なんて感じで、 一番親しくしていたので、愚痴ったのだ。 ところが、それから1年後。 忘年会のバーベキュー大会で、あるコーチから、世間話の中で、 「選手起用に口を出すお母さんて、困るんですよねぇ、いつの時期、どこのチームにも居ますね」 と話を振られ、 ??? 「そういうお母さん、困りますよねぇ。コーチだって、ボランティアなのに」 とトンチンカンな返事になった。 すると、あの日の試合で、なぜあのコーチが、息子をベンチにおいたのか、 説明が始まった。 えっ?? 何??? コーチに文句をいう母親って、私のこと?? 今まで、コーチに不満なんていだいたこともなかったのに? あの一件がコーチの耳に入ったとしたら、 それは。。。 あの時、私が電話で、息子の成長を見守るしかないと愚痴った、彼女!! その後、コーチになんと言い訳をしたのか、覚えていないのだが、 コーチの耳に入ったということは、 もう、そういう親として見られているのだと、分った。 言い訳なんて、もう遅い。 彼女とは、当然、そのことについて、話はしていない。 キョリを置くようになり、 今では、年賀状のやりとりだけだ。 こうして今でも、息子の切ない思い出と、 私のママ友、告げ口事件は、セットで、 思い出される。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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