|
カテゴリ:Gourmet (Sweets)
湯島に行くからには、いまやすっかり有名になったタント・マリーのカマンベールチーズケーキを買って帰ろうと思い、自宅を出る前に電話で予約しておいた。
湯島神社のすぐ隣のマンションの一室だったハズ… と思って行ってみたが、あれ? 店がない。湯島神社の周りをグルグルまわってみたが、やっぱりない。変だなあ、電話番号は変わってないのに。 あいにくケータイを忘れた。神社の公衆電話から電話してみると、なかなか出てくれなくてファックスに切り替わったりしてる。イライラしながら、何度かかける。公衆電話のボタンの反応が悪く、押したつもりの数字が抜けたりして失敗し、ますますイライラがつのる。5分ぐらいかかっただろうか。やっとこさ出てくれた。 話をしてみると、「移転した」とのこと。「どこですか?」と聞いたものの、神社の近くであることは間違いないのだが、道が入り組んでいるようで説明がよくわからず、さらにイライラ。 こちらのとげとげしい雰囲気を察したのか、「じゃ、迎えに行きますから」とお店の人。数分で来てくれた。確かに近所なのだけど、路地裏の小さな工房で、およそショップという感じではない。これは正しい住所を知っていても見逃したかも。銀座の松屋デパートのほかに、丸の内のオアゾでも売り始め、元の工房が手狭になって移転したということだった。 1983年から作っているタント・マリーの大ヒット作「カマンベールチーズケーキ」。ノルマンディのAOCカマンベールをたっぷり使った個性的なチーズケーキ。 ひところ「甘くない」のがケーキへの褒め言葉になって、そこらじゅうのケーキが甘くない、というかほとんど味がなくなってしまった時代があった。今はかなり甘いケーキが「イン」だけれど、タント・マリーのカマンベールチーズケーキは、「おいしいケーキは、甘くない時代」の代表的なヒット作で、かつ今でも根強い人気を誇っている逸品だ。 見た目はふつうのベイクドチーズケーキ。中身がしっかり詰まっている感じがある。ふわふわではない。一口食べると食感は確かにチーズケーキ。ところが、食べてるうちに、あ~ら不思議、完全にカマンベールチーズの味に変わってくる! つまり全然甘くない。そして、チーズ特有の風味、別の言い方をするとカマンベールの生臭さが鼻腔に抜けてくる。 この魔法のような味わいは、ちょっとほかにはないかもしれない。ケーキといいながら甘くないし、カマンベールチーズそのものという個性的な味だから、嫌う人は全然受け付けないだろうけど、ほとんどこの1つの商品だけで、銀座と丸の内のデパートに出してやっていってるワケだから、ファンも多いのだろう。 すべての人が好きなわけではないだろうけれど、どこにもない個性でファンが多く、根強い人気。実はこれが人気商売では一番強いのかもしれない。もちろん、ホンモノの上質の素材を使ってこその味であることは間違いない。 ついでにりんごのタルトも買ってみた。ちょっとタルトタタンの雰囲気もある感じ。お酒がきいていて、やはり甘さは控えめ。酸っぱさはイマドキからすると強くもないかな。チーズケーキほどオンリーワンではないけれど、ちゃんと作ったおいしさ。 タント・マリー 工房 文京区湯島2-26-5 電話:03-3836-3358 銀座店 中央区銀座3-6-1 松屋本店B1 電話03-3567-1211 丸の内店 千代田区丸の内1-6-4 オアゾ1F 電話03-5252-7734 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.03.04 10:23:42
[Gourmet (Sweets)] カテゴリの最新記事
|