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カテゴリ:Gourmet (Others)
このところ既存の名店ベーカリーの「大量生産&味落ち」あるいは「単なる味落ち」に腹を立ててるMizumizu。この現象、ちょっと前に起こった小麦価格の急騰に端を発しているような気がする。
以前「美味しいパン屋」と拙ブログで紹介した店のほとんどがコレになってしまい、今から過去エントリーを見て期待して行った読者が、高いばっかりでハズれたと密かにがっかりしてるんではないかとやや心配。 だが、まぁ、それは仕方ないのだ。うまい物ネタは、世につれ、人につれ。まさか今から過去エントリーに、「この店は味が落ちました」と追記するわけにもいかない。書いたときは、本当に美味しかったのだから。 個人的に困るのは、シンプルで美味しいバゲット(フランスパン)が案外ないこと。なんでも「やわらかいもの」が大好きな日本人の嗜好に合わせているのかもしれないが、バゲットの皮までやわらかいとは一体どうしたことだろう。 バゲットはバゲットらしく、皮はパリッと、中はあまりもちもちしない程度にしっとりさっくりしていて欲しい。ところが、こういうシンプルなバゲットがなかなか見つからない。 Parisの名を冠した有名ベーカリーも、ほとんどダメ。 パリがダメならリヨンでしょう。 リヨンと言えば、チョコレートのベルナションとフランス料理のポール・ボキューズ。 ブラッスリー ポール・ボキューズの東京進出に歩を合わせたのか、いつの間にかベーカリーも出店している。 というワケで、東京駅の大丸地下にあるポール・ボキューズ・ベーカリーまで出っ張っていった。 まず思ったのは、値段が手ごろだということ。どことは言わないが、バカげた高値で売ってるパリの名店ベーカリーに比べると、ずいぶん良心的。 そして好ましいのは、普通の感覚とは逆かもしれないが、それほど品数がないこと。 店舗の広さもあるかもしれないが、余計な菓子パン類が少ない。そもそも日本のパン屋は、品数で勝負のところがある。もはやパリには店のないJohan Paris(銀座・日本橋の三越)など、クラクラするような品数で、焼き上がりの時間に合わせて行列ができている。 こんなにバリエーションの多いパン屋は、パリでは見たことがない。Parisのベーカリーと言いながら、パリには絶対にない日本人好みのふっくらやわらかな菓子パン満載。 とっても違和感がある。 ポール・ボキューズ・ベーカリー東京大丸には、あまり日本ではポピュラーではないが、向こうでは人気のあるパンがちゃんと置いてあった。 写真左上の濃い色の円いパンが、「カラメル・クロカン」。南仏のパンだというが、これは確かにフランス風だと思うのだ。カリカリのカラメルにたっぷりナッツの硬い歯ごたえ。 こういうのがさっぱり普及せず、フランス発祥のベーカリーのはずがいつの間にやら、あんパンだとかチーズパンだとかを売るようになり、その結果日本のパン屋と同じになってしまうのは、ちょっと寂しい。 右上がパン・オ・ルヴァン。レーズンから育てた酵母を使ったパン。自家製の酵母を使うパン屋も最近は増えてきた。案外自己満足的な店も多いのだが、そこはさすがにリヨンの誇る名店ポール・ボキューズ。酸味が強すぎず、上品な主張になっている。生地も適度にしっとりとしていて食べやすい。酸味のあるパンに目がないので、これはMizumizuのお気に入りに。 手前がお目当てのバゲット。 評価は・・・ かなり普通のバゲットです。 皮はパリッとしているが薄く、やわらかめ。上品といえば、そう。 正直に言うと、期待したほどではなかった(苦笑)。天下のポール・ボキューズがこの程度のバゲットをリヨンのレストランで出しているとは思えないのだが、東京のブラッスリー・ポール・ボキューズが、そもそもそれほど突出して美味しいというワケでもないらしいので、東京のブラッスリーのレベルに合わせたということでしょうかね? とはいいつつ、このバゲット・・・ ラベイユで買ったブルゴーニュ産ひまわり(TOURNESOL)の蜂蜜と合わせると、急にお互いの味がグッと引き立つ。 このひまわりの蜂蜜は、花粉を多く含んでいるそうで、酸味を含んだクリーミーなコクの中に、ちょっとしたクセがある。それがバゲットに塗ると、野性的なクセが消え、パンの塩味と合わさって不思議なキレになる。 これはいい・・・(ホクホク)。 蜂蜜は互いを引き立て合うものに合わせると、本来以上に美味しいモノになってくれる。 ブルゴーニュ産ひまわりの蜂蜜がリヨンのバゲットに出会って、どんどんなくなった。 また買いに行かないと♪♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.10.27 22:45:19
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