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本ブログの著作権はMizumizuにあります。無断転載・転用を禁止します。許可なく外国語に翻訳して流布することも法律により禁止されております。また文意を誤解させる恐れのある部分引用も厳にお断りいたします。 「ジャンプ1つ抜けて歴代最高点?」と、呆れたファンが多いと思うが、それが今のフランケンシュタインルールの怪物たるゆえん。昨シーズンの世界選手権では、「パンドラの箱」まであけて、主観による演技・構成点でどんどん点を上積みできるようにした。今季はGOEの要件が増えているから、加点がつきやすい。そうなるとエレメンツが成功してしまえば、さらに点が上積みされていく。持っている技のレベルを表す基礎点での差は、これでないがしろになっていく。 キム選手は後半のサルコウで失敗しやすい。それでサルコウを後半の頭のほうに移して、跳べるようにした。だが、こうなると次にもってきたルッツがあやうくなる。実際、フランス大会での彼女のフリーの後半のルッツは少し足りないまま降りてきていた。ジャンプ1つ跳ばなくてもああなる。全部のジャンプを跳んだらどうなるか? それがアメリカ大会以降の試合だ。 ジャンプの基礎点を上げて点を出そうとすると、返って点を落とす。これはほとんどの選手がそうだ。「決めれば点が出る」はずが、なかなか出ない。 改悪に改悪を重ね、とうとう新採点システムの柱だった「客観性」までないがしろにした、バンクーバー特製フランケンシュタインルール。その結果、奇妙な「フランケンシュタイン歴代最高点」が出てくる。バンクーバー後にルールが大幅改正されるのは、ほぼ決まっている。まあ、改良されるとは限らないが・・・ このルールはバンクーバーに向けて、開催地がらみの選手を勝たせるために「立法府」にいる人々が、時間をかけて作り上げてきたルールだ。スポーツの精神に反するという声を無視して大技への挑戦をむなしいものにし、「最強日本女子」選手たちの小さな欠点を狙い撃ちにして大きく減点してくる。「司法の現場」で働くジャッジは、裁判官と同じく、立法府が作り上げた法律を厳密に履行する。だから、回転不足にせよ、エッジ違反にせよ、日本選手に有利な判定がされることはない。そう考えて準備するべきだろう。 最近モーグルのルール基準が日本人の金メダル候補である上村選手に不利になるよう改正されたという記事が出た。カナダの有力選手がこれで有利になったという。モーグルはフィギュア以上にマイナーな競技だ。それでもこうしたことをやってくる。冬の五輪で最も商業的価値があるのが女子フィギュアの金メダル。2度連続して日本なんかに獲られたくないと考える勢力がいるのは自然なことだ。 ところで・・・全日本は女子に比べて男子のジャンプ認定が甘かったような気がするのだが。特に高橋選手。後半のジャンプは、足りていないように見えたものもあったが、本当に大丈夫なのか。高橋陣営は別のスペシャリストに相談して意見を聞くなど、チェックをしてほしい。 参考: 上村選手に対する記事はこちら。 欧米による"愛子包囲網"だ。フリースタイルスキー・モーグルの全日本が26日、スイス合宿から帰国した。高野弥寸志ヘッドコーチ(47)は、五輪の採点基準が緩和され、上村愛子(29)=北野建設=に不利に働く可能性を指摘。「うがった見方をしたら、上村対策かもしれない」と訴えた。 同コーチによると10月上旬にカナダで行われた審判員講習会で「多少スキーがずれても、点数を落とさない方針」が確認されたという。技術の高い上村には無意味で「(他選手が)去年よりマックスで0・5点上がる」と説明した。 昨季の世界選手権(猪苗代)で、上村は2位のトリノ五輪覇者、ジェニファー・ハイル(カナダ)に1・83点の大差で圧勝。だが、平易な五輪コースでは得点差が縮む傾向にあり、さらに0・5点の得点緩和は大きな足かせになる。 単独で合宿を延長している上村の現状を「質の高い練習をしていた。五輪から逆算して仕上げの内容をやっている」と絶賛した高野コーチ。「4年間かけてやってきている。これまで通り突き詰めていきたい」と正攻法で"包囲網"を突破する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.12.31 02:42:19
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