|
カテゴリ:Essay
東日本大震災では、「何か自分にできることはないだろうか」と、ほとんどの日本人が自問自答したことと思う。 阪神大震災の教訓として、中途半端なボランティアは返って被災者の迷惑になるということが言われた。今回の大震災でも、やはり頼りになるのは軍隊(日本の場合は自衛隊)だということがはっきりとわかった。 組織力、統率力、隊員の訓練度。「自衛隊車両が通るたびに、感謝の気持ちで手を合わせたくなった」と言った被災者がいたが、さもありなん。 だが、民間でも組織された経験のあるボランティア団も、やはり復興の一助を立派に担っている。参加することは難しくても、そうした団体を資金面で支援することなら誰にでもできる。 今回の大震災、被災者への義援金や支援活動への資金提供を一般人が考えたとき、不安材料になるものがあるとすれば、それは、「本当に自分の寄付したお金が東日本大震災の義援金もしくは援助活動資金に使われるのか?」ということではないだろうか。 実際、義援金詐欺も相次いでいるという。 そうなるとやはり、ある程度大きく、実績のある団体に寄付しようということになるのは当然だろうと思う。 Mizumizuもそうだ。今回Mizumizuが選んだ寄付先は3つ。 「社会的認知度が高く、寄付金の使用先を、収支報告を含め(なるたけ)オープンにしている団体」だった。そういうい団体なので、当然所得税控除の対象にもなる(ただし、5000円以上。くわしくはこちら)。 具体的には以下の団体だ。
1)日本赤十字社 信頼度、知名度からいっても、やはりここになると思う。使用目的は被災者への義援金。直接寄付することもできるが、いろいろな団体が、それぞれ募金を集めて、日本赤十字社に送付することを謳っている。 今回Mizumizuが行ったのは、楽天銀行を通じての寄付。 ここを選んだわけは、楽天銀行に口座をもっていればネットで送金ができ(手数料は無料)、手軽だったからだ。 所得税控除の対象になるとも書いてある。 ところが! 送金してから、ふと気づいた。「税金控除を受けるための領収書はどこからどう発行されるのだろう?」。それについての説明は一切ない。 送金先が日本赤十字社だから、受領書発行も日本赤十字社だろうと思い、電話をかけて聞いてみた。すると、「楽天銀行からの寄付はひとまとめに来るので、日本赤十字社は個々の受領書は発行しない」という返事。 ならば楽天銀行なのだろうと思うのだが、どこに電話をかけたらいいのか、実に探しにくい。 カスタマーセンターをクリックしても、いったいどこにかけたらいいのやらサッパリわからない。とりあえず、商品全般ということで、「0120-77-6910」にかけてみた。 すると、「現在電話がこみあっております」と延々と待たされた。フリーダイヤルに電話をすればすぐに通じて、必要な情報は即座に入手できた日本赤十字とは雲泥の差だ。 ようやくオペレーターにつながって、聞いてみると、(すぐにはわからず待たされたのだが)、領収書の発行は日本赤十字社で行うが、それを申請するのが楽天銀行なのだという。しかも、実際に日本赤十字社に入金されてから手続きが進行するので、領収書が送られてくるのは、2ヶ月以上先になるとのこと。 実にわかりにくいが、とりあえず、手続きの申請は電話で口頭で申し込むことができた。あとは数ヵ月後(苦笑)に、日本赤十字社から領収書が送られてくるのを待てばいいということだ。本当にちゃんと来るのだろうか? いつぐらいになるのか曖昧なのが不安だ。 正直・・・楽天銀行は失敗だったかなと思った。手軽に自分の口座からネットで手数料無料で寄付できるのはいいのだが、そこから先の手続きがわかりにくいうえに、面倒だ。 三菱・三井銀行もしくは郵便局を通じて日本赤十字社に直接寄付すれば、そのときの振込用紙がそのまま領収書になるので、氏名と住所を通信欄に書き込めばいいとのこと。そちらのほうがずっとすっきりする。銀行や郵便局の窓口まで足を運ぶべきだった。 また、楽天銀行からだと、とりまとめて日本赤十字社に入金されるから、実際に日本赤十字社に届くのは1ヶ月から、場合によっては2ヶ月以上かかることがあるという。日本赤十字社に直接送金すれば、当然このようなことはない。 ちなみに、日本赤十字社の担当者に、「入金されるのが遅くなったために、東日本大震災以外の目的に使われてしまうことはないのか」と聞いてみたが、今回の大震災の義援金募集は長期にわたって行われ、使用目的は被災者への義援金に限定されているため、他の目的に使用されることは一切ないとのこと。 こうした心配の声は多いようで、(以前よりは)日本赤十字社も広報に努めている。仮設住宅の家電などは、海外の赤十字社から日本赤十字に送金されてきた義援金で調達したとテレビのニュースで言っていた。 こうしたフィードバックは、寄付金を集めるうえで、非常に大切だと思う。
2)国境なき医師団 大震災発生後すぐに被災地に入り、宮城県南三陸町と岩手県田老町の避難所では、高血圧症や糖尿病など慢性疾患をかかえた被災者の診療に当たり、医薬品や救援物資の配布も行ったという。また、臨床心理士による心理ケアも開始したとのことだ(4月5日のニュース)。 今回の震災で、慢性疾患を抱えた被災者の支援がいかに困難で、かつ必要とされているかはテレビのニュースで認識したので、そうした支援を専門的に行うこの活動法人に寄付することにした。 クレジットカードでの寄付も可能なのだが(サイトはこちら)、ここでまた、「待てよ」と立ち止まることになる。 カードだと、例によって国境なき医師団に入金されるまで2ヶ月ぐらいのタイムラグがある。その間に医師団がミッションを終了してしまう可能性はないのだろうか? さっそく問い合わせることにした。電話番号はこちら 0120-999-199 楽天銀行と違って、すぐに連絡先がわかり、また電話もすぐつながった(笑)。問い合わせたところ、結果として、「カードで送られてきた寄付金のタイミングによっては、東日本大震災でのミッションは終わっていて、他の目的に回されることもありえる」とのこと。 そもそも「国境なき」医師団なのだから、理念からいっても当然といえば当然だ。「日本は先進国なので、我々の支援が早めに終了することはありえる」という率直な話が聞けた。 たった今入ってきた寄付金なら、間違いなく東日本大震災の被災者支援に使われるとのことなので、郵便局を通じて寄付することにした。当然、振込み用紙が所得税控除のための領収書となる。すぐに当該団体に入金になる振込先はこちらなので、日本の被災地の医療支援活動に寄付したい方は、郵便局の以下の口座へ。 口座番号 00150-3-880418 加入者名 特定非営利活動法人 国境なき医師団日本 通信欄に、「東日本大震災あて寄付」と明記。振込み用紙には住所と氏名を記入。
3)CIVIC FORCE 被災者への義援金ではなく、被災地の支援活動(お風呂を設置したり、テントを作ったりといった)をスピード感をもって行う民間の支援団体。活動報告も詳細で、信頼度を高める努力をしている姿勢が感じられる。 被災者の顔がわかるような写真を使わないなど、プライバシーに配慮しているのも、目立たないが好感がもてる。 直接寄付する場合は、こちらのサイトから。 Mizumizuは元フィギュアスケート・アイスダンス日本代表の田中衆史&河合彩氏の呼びかけ(チャレンジ)に賛同するかたちでの間接寄付を行った。 クレジットカードで自宅から気軽に寄付できる。しかもこのチャレンジでは、寄付金額も自分で入れることができ、小額でも大丈夫だというのが特長。ネット上での操作も簡単。こちらのサイトから寄付できる。 呼びかけ人(チャレンジャー)のお1人、河合彩氏のブログはこちら。モスクワ開催となった世界選手権のアイスダンスのテレビ初解説に備えて、元コーチのもとに出向いて現行のルールをいちから学び、頭に叩き込むべく奮闘中とか。 こちらのチャレンジも、一視聴者として楽しみにさせていただいている。 例によって、「クレジットカードを使った寄付のタイムラグ問題」については、CIVIC FORCEに直接メールで問い合わせたところ、「今回の支援活動は長期にわたるので、東日本大震災の名目で送られた寄付は、他の目的に回すことはない」と返答がすぐに来た。 領収書に関しては、CIVIC FORCEのほうから発行される。その手続きもネット上でできる(ただし、CIVIC FORCEへの入金後になるので、本人がクレジットカード募金を行った2ヶ月後ぐらい)。 楽天銀行を通じた日本赤十字社への寄付金の領収書は、このまま待つだけだが、CIVIC FORCEの場合は、ネット操作で、領収書の申請ができるかどうか(つまり入金がされたかどうか)を自分で確認できるので、ずっと安心感もある。メールで質問すれば、回答がすぐに来る。 全体として、このチャレンジャーを通じたCIVIC FORCEへの募金のほうが、楽天銀行を通じた日本赤十字社への募金より、はるかに透明性が高い。 というか・・・楽天銀行が、寄付ばかりやりやすくして、他のことは不親切すぎるのだが。 以上、Mizumizuとしては、多角的な支援の資金援助ができるよう、寄付先を選択したつもりだ。 上の3つの団体の主旨に賛同いただける方は、それぞれのリンク先からクレジットカード、もしくは直接振込みにて寄付をお願いいたします。 また、信頼できる活動先で資金援助を必要としている団体からの情報をお待ちしております。申し訳ありませんが、実際に活動を行っている方に限らせていただきます。「またぎき」のチェーンメールはご遠慮ください。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.04.18 21:39:22
[Essay] カテゴリの最新記事
|