晴れた日には、八ヶ岳連峰、中央アルプス、北アルプスが見渡せることが売りの北八ヶ岳ロープウェイ。インターネットで割引券も入手しておいた。
100人乗りのゴンドラは満員の人を詰め込み、山頂駅へ向かう。正面に見えるのが中央アルプスの山なみ。このうえない晴天に恵まれ、本当によく見えること。
ロープウェイの旅は約7分。録音アナウンスではなく、乗り込んだ乗務員の生の声で景観の説明を受けられるのがいい。
中央アルプスの山なみの右に視線を滑らせると、平らな大山が見えた。木曽の御嶽山らしい。それからさらに右を見ると、乗鞍連峰が見える。写真に端にギリギリ写っている峰がおそらく乗鞍連峰の鉢盛山だろうと思う。
雪をいただけば見分けも簡単なのだろうけれど、Mizumizuの行った日は、手前の山なみと重なってしまい、乗鞍は印象が薄かった。
こちらが中央アルプスから見て左に広がる八ヶ岳連峰。ごつごつした男性的な景観は、ダイナミックで迫力に富んでいる。
八ヶ岳というからには、てっきり8つの山の頂があるのかと思い、「どれがそれにあたるのだろう?」などと数えてしまった。調べてみると、「八ヶ岳」という名称のいわれは複数あり、必ずしも8つの峰に見えるから八ヶ岳というわけでもないらしい。
山頂駅から見た中央アルプス。高い山の連なりが蒼いグラデーションになって、緑と美しい対比をなしていた。
山頂駅を出ると、「坪庭」とトレッキングコースが待っている。山頂駅付近のなだらかな自然景観を坪庭にたとえた呼称のよう。ここは木道が整備され、歩きやすい。
途中から急な斜面を登り、「坪庭」から遠くの山々まで続く、一大パノラマを見て楽しむことができる。
来てよかったと思える眺めだった。
坪庭散策は全周まわっても約30分。ただ後半はアップダウンがきつくなるため、脚に自信のない人は、「ここまでで引き返してください」と掲示が出ている。いろいろと親切だ。
山頂駅には、木材をふんだんに使ったカフェもあり、その先には山々を眺められるテラスもあった。
こういったロープウェイ施設、古くなってサビついた建物がそのままで雰囲気が台無しになっているような場所もあるが、北八ヶ岳ロープウェイは全体的に綺麗で、建築物も自然景観にマッチした造りになっていた。
ヨーロッパの山岳リゾートは、人工物と自然景観との調和をとても大切にしている。そこに学んだのかもしれない。
トレッキングをしないMizumizu一行も、十分に楽しむことができた。日本の山岳リゾートもレベルが上がってきたと思えた1日だった。
ちなみに12時半ぐらいに麓におりたのだが、ロープウェイ待ちの行列は嘘のように消えていた。