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カテゴリ:Travel(日本、九州)
だいぶ時間が過ぎてしまったが、大晦日を過ごしたハウステンボスの追加レポを。 宿泊したフォレストヴィラからは、池が見え・・・ 鴨が泳ぎ、 エサをもらいに白鳥もやってきた。魚も下でおこぼれを待っている。 昼のハウステンボスは、大晦日とはいえ案外すいていて、アトラクションもそれほど長く待たずに見ることができた。やはり人気のテーマパークとはいっても、東京ディズニーランドの比ではない。 運河にかかる橋などをわたっていると、ふいに忘れかけていたオランダ・ライデンの街の風景が蘇った。父がライデン大学で教鞭を執ってたころに行ったことがある。 自転車に乗った、やたらと背の高い青年が疾走していく姿などが急にまざまざと脳裏に浮かんだ。 ああ、Mizumizuはオランダにいたことがあったんだなあ…いつの間にか、ずいぶんと昔の思い出になってしまった。あれはチューリップの咲くころだったが、かの地は気候が変わりやすく、晴れたと思ったら急に雨が降ってきたりした。 父の住んでいたアパルトマンは、エクステリアに赤茶色のレンガを使っていた。ある日、父より早く帰ってしまい、建物そのものに入ることできずに困っていると、同じアパルトマンの青年が戻ってきたので事情を話して入れてもらった。初めて見る顔だったが、すぐに信頼してくれて、「部屋に入れないのなら、よかったらお茶でもいかがですか」と誘ってくれた。父の家の鍵はもっていたので、お礼を言って遠慮した。 本当にまったく忘れていた、なんでもないエピソードがふいに鮮やかに蘇る。まるで昨日のことのように。風景と記憶の関係とは摩訶不思議なものだ。 日が落ちると、ハウステンボス入場者はぐんぐん増える。夜のイルミネーションは大いに期待して行ったのだが、その大いなる期待に応える素晴らしいもの。 なんといっても、電飾の数が凄い。2014年は青色発光ダイオードのノーベル物理学賞受賞で、日本中がわき返った年でもある。この無数の電飾に、LEDが世の中にもたらした恩恵を改めて実感した。 夜のアトラクションの行列はさすがに長かったが、それでもだいたい40~50分待ちで乗れた。変な話だが、どうも現場スタッフが疲れている様子なのが気になる。それがテーマパークに必要な、「別世界に来た」というマジカルな雰囲気を明らかに損なっている。人員もこの規模のテーマパークにしては少ないような。 そして、あまりフレンドリーではない。もちろん最低限の丁寧さはあるが、あくまでも義務的。張り付いたような作り笑いが、板についてなさすぎの人も多い、特に男性。九州男児にお世辞笑いは難度が高いのか?(笑) 九州というところは、個人レベルでやっている小規模な店だと個性的な人が多く、客あしらいがうまいと感心させられることが多いのだが、どうも大規模、そして一般的には「一流」と思われている場所に来ると、サービスがダメになる。 いや、ダメと言ったら明らかに言いすぎなのだが、資本の大きな商業施設で働くスタッフには、東京のようなスマートさはなく、洗練された感じもなく、といって街の小規模店のような「頑張り」も感じない。 ハウステンボス、案外現場スタッフの待遇は悪いのだろうか? まあ、時期もあるかもしれない。1年に何度もない大混雑の日だから。 これは夜の観覧車から撮った写真。午前2時まで観覧車が動いてるなんて、凄いなあ。 しかし、古いデジカメで撮った写真では、やはり現場の雰囲気は伝わらない。 こちらの宣伝動画でどうぞ。 お金をかけて、うまく撮っている。 開業以来赤字続きて、テーマパークの大いなる失敗の見本のように言われていたハウステンボスを復活させたのはH.I.Sの澤田社長。こうした宣伝の巧みさが、復活の原動力になったことは間違いない。実際のイルミネーションも、規模といい、デザインといい圧倒的で息をのむ。人的サービスには若干手抜き感はあるが、そこまで追求しないことがかえって利益を生むのかもしれない。 どこにお金をかけるか、そのポイントがうまい。理想は追求せずに、だが人の求めるもの、期待を上回るものは提供する。そんな企業姿勢を感じた。 昔、新宿の都庁へ向かう道の途中(とても不便な場所だった)にあったH.I.Sに格安航空チケットを買いにいった日のことも思い出した。シケた事務所で、一度はうっかり通り過ぎてしまった。狭い階段をあがり、雑然とした事務所でチケットを買った。大手の旅行会社に比べると対応したスタッフもまるで素人だった。だが、安い航空券が欲しかったので、そんなことはどうでもよかった。だんだん同じようなサービスをする旅行会社も増え、H.I.Sでは買わなくなったが、あの会社を作った社長が、こんな大規模な仕事をすることになるとは。 それでもどこかからの「使い回し」アトラクションなどを見ると、やっぱりH.I.Sだなあ。安く「仕入れ」たのね、などと思って一人でニヤニヤしてしまった。 真夜中になって花火を見るために移動した。椅子席のチケットを買って行ったのだが、席にはわりと余裕があった。寒空の下、ステージでアーティストが盛り上げようと頑張って歌ったり喋ったりしているのを遠くに聞き、日付が変わるころ、花火がスタート。 カウントダウン花火の夜は帰りの道路が大渋滞になる(つまり、それだけ人が来る)と聞いていたので、もっとお祭り騒ぎの凄いことになるのかと思ったが、お客さんはお行儀がよかった。会場も広いせいか、大迫力というほどでもない。 まあ、テーマパークの花火だから、こんなものかな、という感じ。関東圏の有名花火大会と比べてはいけなかった。 花火が終了すると皆いっせいに帰る。 だが、実は花火の後のほうが、アトラクションは空いているのだ。夕方ホテルで休んだが、ほぼ1日遊んでいたから、とても午前2時まで体力がもたなかったが、夜もっと遅くに来て、花火終了後に粘って遊べばよかった。 そんなに何度も来ることはないだろうし、どうせならとイルミと花火を両方楽しめる大晦日を選んだのだが、この混雑と値段の高さを考えると、中途半端な11月ぐらいにイルミネーションだけ見に来たほうがゆったり安く楽しめるかもしれない。 というのは、花火を見たから言えることで、見ていなかったら心残りだったかもしれないが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.02.12 10:19:12
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