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カテゴリ:Essay
高島屋の2015年3-5月期の販売実績は堅調、という記事を見た。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0P60TN20150626 昨年3月の駆け込み需要の反動による落ち込みは依然残るものの、一昨年に比べれば増収増益。特に営業利益22.3%増という数字は目覚ましい。 これは嬉しいニュースだ。というのは、今やMizumizuはすっかり高島屋に取り込まれているからだ。 詳しく説明しよう。 Mizumizuは少し前まで、よく日本橋の三越を利用していた。駐車場・契約駐車場の使い勝手の良さでなんとなく行くのが習慣になったようなものだった。で、三越という百貨店、サービスはいいし、びっくりするような質のよいものも置いていて目の保養になるのだが、衣料分野が「シニア向け」すぎるのが難点だった。 全般的に価格帯が高く、例えば洋服を見ていて、「これはいいな」と思うと、軽く20万は超えてくる。客層も、身に着けてるモノで「お金持ってます」オーラを振りまきつつも、足元はラクなウォーキングシューズで来るシニア層がメイン。もちろん、若いお客向けのファッションも置いているが、お高いものを見たあとだと逆に見劣りがしてしまうし、そもそもピンとくるものが少ない。 そして、もう1つ。 Mizumizuは少し前まで、楽天カードに取り込まれていた。楽天カードの長所は、なんといってもポイントの使い勝手の良さ。貯まったポイントを別の買い物に利用できる。還元率も明確で分かりやすい。 Mizumizuが楽天カードを持ったころは、他社のカードのポイントなんて客寄せのオマケみたいなもので、現実には、欲しくもないような景品との交換しかできなかったり、「何ポイント貯まったらいくら(ただし有効期限あり)」というムダが出るシステムがほとんどで、うっかりしたらポイント有効期限が切れて、何の役にも立たなかった…ぐらいのものだった 楽天カードはその点、ずっとユーザーフレンドリーなポイント制度だった。「だった」と過去形で言うのは、Mizumizuが楽天カードを作った当時はそうだったのだが、その後、楽天カードに客を奪われた競合他社も巻き返しを図り、楽天カードに負けない簡単・明瞭・使い勝手のいいポイントカードも増えてきたからだ。 ともあれ、カードを使えば使いたくなる。ポイントを使うことで、実質割引で買える楽天市場のショップでの買い物が増えたMizumizu。街中の店では、あまり買い物をしなくなった。 楽天での買い物のデメリットと言えば、やはり一番は、「ついで買い」をしてしまうこと。通販の場合は、「送料」がネックで、「何千円以上なら送料無料」と言われると、ついついその金額を上回る額の買い物をしてしまう。自分ではムダなものは買い足していないつもりでも、後からよく考えると、「別にその時買わなくてもよかったんじゃ」と思うこともしばしば。 街中の店より1点あたりは安く買ったつもりでも、案外「ついで買い」で余計な出費をしているとも言える(それが楽天ショップの狙いだろうけれど・笑)。結果として、出費総額が増える。 また、価格が比較できるとは言え、実際には各店舗でバラバラな送料が、コミだったり別途だったりするので、どの店が一番安いのか、比較するのに時間を要する。計算すれば出るもんだから、あっちの店をクリック、こっちの店をクリックして計算機を叩き、30分、1時間と時間を費やしたあげく、トクする額は百数十円だった…なんてことも。 よく考えれば、無駄な作業だ。「時は金なり」――そんなことやってるくらいなら、仕事を進めたほうがいい。 それに街中の店も、このごろはお客がネットの情報を見て比較することを知っているから、ネットで出回るような品はそんなに割高にはしていない。というか、割高にしている店はやっていけなくなった、という言い方のほうが正しいかもしれない。 楽天カードのメリットがだんだん薄れてきたな、と思っていた時に、たまたま入った高島屋で、猛烈な「タカシマヤカード入会勧誘攻勢」に遭った。 最初はポイントだけ貯まる年会費無料のカードを作るつもりだったのだが、年会費1万円の「タカシマヤゴールドカード」のサービスが、かなりいいと気付く。 新宿・日本橋店での駐車場が、たとえ買い物しなくても3時間から5時間タダ。 メンバーズサロンの利用がタダ(無料のドリンクサービス付き)。 空港でのラウンジ利用がタダ。 衣料品などは8%~10%のポイントが付き、お買い物券として還元される(ダイレクトに付くわけではなく一定期間ポイント積立期間があるとか、食料品のポイントは1%と悪いとか、仕組みは結構ややこしいのだが、要は高額商品を買った場合はかなり還元率はいいと理解すればよろしい)。 高島屋以外で買い物をしても、還元率は悪いが(0.2%)ポイントは付く。 「え? つまり~、買い物しないで駐車場代わりに使ってぇ、さらにタダでカフェ代わりにも使えるじゃん? 洋服なんかは、実質8%引きとか10%引きになるじゃん?」 これは、かなりいいっしょ? 都内に住んでない人には理解できないかもしれないが、都心では駐車場代というのがバカにならない。たとえば、デパートは2000円~3000円買えば2時間駐車できるとか、家電量販店なんかに比べれば使い勝手はいいのだが、2000円買い物したら5回でもう1万円だ。 それは、高島屋は、1万円の年会費で1回につき3~5時間、タダで駐車させてくれるというわけ。 「わ~、太っ腹~」 と思ったのだ。カードを作るときは。 「これでタダで停めさせてもらって、タダでコーヒー飲ませてもらって、ついで他の場所にも行ったりして~」 と、「使い倒し」をもくろんだのだ。カードを作るときは。 で、その結果、どうなったか? 続きは次回! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.06.26 20:36:51
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