蓮は花も美しいが、葉も実にフォトジェニックだ。
ただの水の塊が、蓮の葉の上では、クリスタルのように変化(へんげ)する。
放射状に広がる葉脈に丸い水滴。身近な自然が見せてくれる造形美は驚異。
円形にうねりながら大きく広がる葉の形状、葉脈のラインのおもしろさ。
蓮の葉にペットボトルの水をたらしている人もいた(笑)。子どものころ、祖母の里いも畑で、同じようなことをして遊んだことを思い出した。
陽の光を受けて、ただの水の塊が、クリスタルのようにきらめく瞬間。
千葉公園に大賀ハスを見に行ったあと、7月上旬には府中郷土の森、7月下旬には上野の不忍池にも蓮の花を見に行ったのだが、品種云々は置いておいて、蓮の花を鑑賞する場所としては千葉公園がベストだった。
公園内は管理が行き届いていて清潔。蓮の背の高さも、人が鑑賞するのにほどよく、蓮池の中の木道を歩くと、まさに群生した蓮に抱かれる雰囲気。
花は近くから見たあとは、俯瞰したくなるものだが、千葉公園には、蓮池の背後にちょっとした高台があり、ここから蓮池全体を見渡せる。
この日は花数が562だということだったが、正直な感想は、「そんなにあるかなあ? 花の数」だった。
もし、「どのくらい咲いてた?」と聞かれたら、「う~んと、100ぐらいかなあ」などと答えそう(苦笑)。自分の数に対する感覚のいい加減さを、再確認したのだった。
都内からのアクセスもよく、疲れない広さで、密な花を間近で見られる千葉公園。大賀ハスの見ごろは6月中旬から下旬。当然年によって少しずれるが、千葉公園のサイトにアクセスすれば、見ごろの時期には花数がこまめにアップされている。至れり尽くせりだ。