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カテゴリ:Essay
先のエントリーで、「フリル」より「メルカリ」のほうが早く売れたので、フリルを使わなくなった…というエピソードを書いたが、「新ラクマ」になって何がどれほどどう変わったか知りたくて、新ラクマに出品をしてみた。
メルカリに出しているのと同じモノで、クリックポストで送ることのできるモノを、販売手数料がない分だけメルカリより値段を下げて出したところ… メルカリでは、「ちょい高め」だったせいで、「いいね!」はつくが全く売れずに何か月も残っていたものが、数日で新ラクマで売れたのだ。値段を下げたといっても、数百円なのだが(苦笑)。ちなみに、この場合の「いいね!」とは、購入検討者がつけるブックマークのような役割を果たす。 新ラクマでは「購入申請」という機能があるので、出品者はそれを選択しておけば、買いたいと言ってきた人の評価を事前に見ることができ、また、この機能で実際の決済までワンステップおくことで、その他のフリーマーケットに同じモノを出品していても、万が一の「同時購入・決済」を避けることができる。 今回、この「購入申請」を利用したが役立つ機能だと思った。中には札付きのクレーマー(実際には転売目的。難癖をつけて値段を下げさせたいのだ)の購入者もいるから、あまり「悪い」の評価が多い購入希望者で不安を覚えるなら、取引を拒否することもできる。これはメルカリにはない機能だ。 新ラクマでの次の問題は、売上金の振込手数料。通常は金額にかかわらず210円の振込手数料がかかるのだが、2017年12月以降、楽天銀行あてに振り込み、かつ1万円以上なら振込手数料がタダということになった。 メルカリは1万以上なら、どこに振り込んでも振込手数料はタダなのだが、売上金を「貯めておける期間」がこれまでの1年から3か月に短縮されてしまった。つまり3か月内に売上金が1万に満たない場合は、210円の振込手数料を払って振り込んでもらうか、あるいはメルカリ内での購入に充てられる売上金をポイントに交換して(この手数料はタダ)、何かを買うしかない。このポイントなら使用できる期間は1年。 新ラクマの場合は、売上金を「貯めておける期間」が1年とメルカリより長く、断然有利だ。売上金を新ラクマ内の購入に充てる場合でも、ポイントに変換するなどの面倒なワンステップはなく、売上金をそのまま購入に充てることができる。 いつの間にか、新ラクマのほうが出品者にとって良くなってるじゃないですか! ただ、最後に残った問題がある。それは、送料。メルカリも新ラクマも、日本郵便とヤマト運輸を使った「メルカリ便」「ラクマパック」という、送料が通常より少し安くなるサービス(これを使えるのはスマホのみ)を設定しているのだが、同じサイズならメルカリ便のが安い。 小口の場合… ヤマトの宅急便コンパクトだと、メルカリのほうが、150円安い。60サイズの宅急便なら、200円安い(メルカリ600円、ラクマ800円)。 厚みのあるワレモノだとこういったサービスを利用したほうが安心なのだが、たとえばカップ&ソーサー1つとか、小さな物品の売買だと、150円、200円という差は案外大きい。 つまり… 1000円ちょっとで売るような厚みのあるワレモノを、ラクマで売ったら、送料だけで800円もかかるから、まったく売る意味はなくなってしまう。といって送料分値段を上げれば、買い手のほうが遠慮する。 メルカリだったら、販売手数料10%といっても、1000円なら100円。その分送料が安くなれば、まあ「捨てるのももったいないし、使ってくれる人がいるなら」という考えで売る価値はある…かもしれない。どちらにしろ、数百円の話ではあるが(笑)。 もう少し高めに売れるものなら、新ラクマで売ったほうが良さそうだ。 しかし、新ラクマで楽天銀行に振り込んでもらっても、楽天銀行の口座に10万以上残高があって、かつ「ハッピープログラム」とかいう、ユーザーにとってはクリックする手間やそのあと送られてくるであろうウザい勧誘メールを考えると、全然ハッピーでもなんでもないプログラムにエントリーしないと、ATMで現金を引き出すときに手数料がかかるのだ。 楽天銀行に10万以上おいておいて、ハッピープログラムにエントリーすれば、やっと月に1回だけ出金手数料がタダになる。 わずかな残高しか持たない人に対する出金手数料は、216円~270円。 https://www.rakuten-bank.co.jp/charge/atm.html つまり、新ラクマは販売手数料ゼロとはいっても、そのあとに「楽天銀行振込で、かつ売上金1万円以上でないと」かかってくる振込手数料(210円)があり、1万以上売上金を貯めて楽天銀行に振り込んでもらっても、口座10万以上残高がないと、出金手数料(216円~270円)が待ち受けているということ。 わずかなようだが、200円というのは、メルカリでは2000円のものを売った時にかかる販売手数料。現実にはこまごましたものを売る人が多いから、それなら売りやすいメルカリで売って、1万貯めるなり、210円の振込手数料は割り切って現金化するなり、売上金をポイントに変えて別のモノを買うなりしたほうがいいと考える人も多いかもしれない。 だが、今回のMizumizuのようにメルカリから引っ越しを始めているユーザーも増えているようだ。 新ラクマで、「販売手数料無料」のキラキラ文句の裏で待ち受けている、こまごま手数料をすり抜けるには、楽天銀行に口座をもち、キャッシュカードを作り、楽天銀行に10万いれておく、ということだろうか。 楽天市場のユーザーにとってはそれほど面倒ではないと思うが、楽天市場ユーザーでなければ、わざわざ新ラクマのこまごま手数料のすり抜けのために、楽天銀行に口座まで持つのは面倒だろう。 新ラクマのアプリダウンロードと登録ならメルカリと同じなので簡単だから、当面は、少し高めに売れそうなものをメルカリだけでなく新ラクマでも出品してみる、というメルカリ&「購入申請」を活用した新ラクマの併用なら、お奨めできるかな、と思う。 購入希望者も、欲しいものがあったらメルカリだけでなく、新ラクマで検索してみるといい。まだ品数はメルカリのほうが圧倒的だが、旧フリルの時代よりは出品数は増えている。案外、同じものがメルカリより安く出ているかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.05.09 14:12:59
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