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カテゴリ:Essay
アルベール・カミュ ペスト (NHK 100分de名著 2018年6月)[本/雑誌] / 中条省平/著 <昨日のエントリーから続く> 新型コロナ、患者数の多い北海道の知事が外出自粛要請を出し、総理が感染拡大防止に向けて国民の理解と協力を求める会見を開いた、その直後の週末。 まだ感染者が出ていない(ことになっている)山口県山口市でも、明らかに普段の週末より車の往来が少なかった。 そして、ニュースで聞いたマスクとトイレットペーパーの品不足。 昨日もドラッグストアに行ってみたらマスクはもちろん、トイレットペーパーも品切れ。 今日、別のドラッグストアに行ったのが、同じだった。特にトイレットペーパーとティッシュの棚がずらーっとカラになっているのは、インパクトがあった。 マスクはともかくトイレットペーパーの買い占めに走るってなんだろう? アホですか。 店員に聞いてみたら、朝入荷はあったものの、全部買われてしまったということだ。おひとり様1つの制限をかけたにもかかわらず。 「毎日入荷するんですか」と聞いたところ、基本入荷はあるが、仕入先で欠品になったらなくなるという、分かりきった答えが。 仕入先で品物がなくなったら入荷はない。そりゃ当たり前だが、じゃあ、その可能性がどのくらいなのかが分からない。こうなると、「いざという時にトイレットペーパー買えなかったら困るよね。今のうちに買っておこう」ということになり、ますます買い占める人が多くなる。 マスクだって、日本人はやたらマスクをつけて歩くが、ウィルスに対して予防効果はさほどでもない(と言うか、限定的で、ほとんどない)ことは専門家が繰り返しテレビ等で発言している。 マスクに関しては人からうつされることを防ぐのではなく、人にうつすことを少しでも抑制するためのもの。 とは言え、このご時世、マスクしないで咳でもしたら周囲から白い目で見られてしまうだろうから、しょーがなくつけるが、あれで市中感染のリスクが低くなると思ってる人がいたら(いるのか? そんな人)、それは間違いだ。 念のため、端的にマスク効果について説明しているサイトは以下。 https://www.jichi.ac.jp/center/sinryoka/kansen/taisaku_04.html マスクが最も効果を発揮するのは咳やくしゃみのある人がマスクをつけた場合です。風邪やインフルエンザ患者は1回の咳で約10万個、1回のくしゃみで約200万個のウイルスを放出すると言われています。そこで、患者がマスクをつけることでこれらを含んだしぶきによる周囲の汚染を減少させることができるのです。 風邪やインフルエンザに罹らないためにマスクをつけてもその効果は限定的とされています。なぜなら、顔とマスクとの間に隙間がありウイルスを含んだ飛沫の吸入を100%防ぐことはできません。また、ウイルス自体の粒子径は0.1~0.2μmですが、咳やくしゃみではウイルスに水分やほこりが付着し粒子径は5μm以上とやや大きくなるためすぐに短い距離に落下し、空間をただようことはないからです。更に、環境や衣類に付着したウイルスが手によって呼吸器に運ばれ感染する場合もありマスクだけで風邪やインフルエンザのウイルスを確実に遮断することはできません。ただし、風邪やインフルエンザ患者の近くで看病するなど咳やくしゃみのしぶきを直接あびる可能性がある場合には予防効果があると考えられます。 中国人からの「市中感染を防ぐためのアドバイス」というのがツイッターに上がっていたが、「帰宅したら靴の底を消毒液で消毒し、コート類は外にほし、手を洗い、髪についてる可能性があるから髪を洗い…」などと書いてあった。 無理でしょ、そんなん! 手洗い・うがい・マスクじゃ、はっきりいって全然足りないのだ。しかし、それを言っちゃーおしまいよ、だから誰も言わないだけだ。 品薄になったマスクを高値で転売するために買い占めている輩も多い。経産省がオークションサイトなどの運営者にストップをかけたので今後はなくなるだろうが、勘弁してほしい。 さてさて、信頼できるんだか、できないんだか、よく分からなくなってきたWHOだが、とりあえず新型コロナに関する調査報告書が出てきた。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200229/k10012308111000.html 主な数字を拾ってみると… 呼吸困難などを伴う重症患者は全体の13.8%。 呼吸器の不全や敗血症、多臓器不全など命に関わる重篤な症状の患者は6.1%。 5万5924人の感染者のうち死亡したのは2114人で、全体の致死率は3.8%。 致死率は高齢になるほど高く、80歳を超えた感染者の致死率は21.9%と5人に1人。 特に、合併症の患者は致死率が高く、 ▽循環器の病気がある人は13.2%、 ▽糖尿病が9.2%、 ▽高血圧が8.4%、 ▽慢性の呼吸器の病気が8.0%、 ▽がんが7.6%。 感染拡大が最も深刻な湖北省武漢は、致死率が5.8%なのに対し、その他の地域では、0.7%と大きな差が出ている。 致死率は差がありすぎて、はっきりしないが、検査しぶりまくりの日本では数字が大きく出て、検査しまくりの韓国では低く出る。 日本でクルーズ船とチャーター機で帰国した人以外の感染者が29日午後7時で227人。クルーズ船を除いて国内感染で死亡した人が5人。致死率約2.2%。 韓国では29日午前の時点で、2931人。死者16人。致死率約0.5%。 致死率に関しては韓国の数字がWHOの数字と近いから、日本でも検査数が増えれば、感染者数は増えるかわりに、致死率は下がり、韓国やWHOの出した数字に近づいていくのだろうなということは予想できる。 どんだけ日本の検査が不十分か分かる数字だ。もっとも総理の会見によれば、検査態勢の拡充に向けて本腰を入れるようだし、これからは急速に改善されるだろう。最初のうちは、あちこちの顔色をうかがってグダグダしていても、いったん明確な目標が決まり、意識が共有されれば案外迅速に対応するのが日本人のよいところだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.03.01 22:19:54
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