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カテゴリ:Essay
この週末(2020年3月14-15日)の山口は、1週間前より人が外に出ていた。1週間前は道を走る車も少なかったのだが、この週末はもういい加減みんな我慢できなくなったのか、市内は渋滞になっていたし、スーパーは普通通りでモノがあふれており、トイレットペーパーも豊富にあった。 マスクをしている人も返って減った。マスク不足もあるのだろう。マスクは全然手に入らない。こんなことになるのなら、買い占めを早めに規制してほしかった。次の新型コロナ、もしくは新型インフルエンザの流行に向けての課題だろう。 中国人観光客が店のマスク全部買い占めていく、というニュースは1月ぐらいから聞いていたが、あのころはまだ日本人もこんなことになるとは予想もしていなくて、余裕があった。まさかその後、中国人が転売して荒稼ぎするなんて想像もしてなかったのだ。本当にお人好しというのか、間抜けというのか。 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200207-00000016-pseven-soci 2/7(金) 16:00配信 中国人旅行客の「マスク爆買い」、段ボール数箱分買い占めも 「マスクはずっと品切れ。朝の開店時には入荷していることが多いが、中国の方がすぐに全部買ってしまう」(銀座のドラッグストア店員) 購入個数の制限をかける店がほとんどだが、なかには珍客も。 「マスクの箱を大量に抱えてレジにきた中国人の方に『1個までです』と断わると、何度もレジに並び、段ボール数箱分も買った。『タクシーを呼んでくれ』と言われたが、一体どうやって持って帰ったのか……」(浅草のホームセンター店員) 山口県は下関で3人家族の感染が発表されて以来、感染者の数は増えていない。まさか3人しか感染していないなんてことはないだろうが、スーパーに行ってもせき込んでいる人はいないし(むしろコロナが騒がれる前のほうがくしゃみやら咳やらしている人が、ふつーにいた)、いたって平穏。 毎日毎日、どこどこで「感染が確認されました」とニュースでやっているが、あれ、そろそろもうやめませんかね。どのみち実態を反映していないし、世界中に広がった今となっては、感染者を何人確認したかより、重症者の治療をスムーズに進め、死者を抑えるほうが大事。ニュースでわざわざサンプル抽出みたいな感染者数を、逐一報道する意味はないと思う。 山口は高齢者の多い県なので、高齢者向けの施設で集団感染が出ると思っていたが、今のところ問題になるようなクラスターは発生していないよう。これってなにげに凄い。中国人の観光客が大挙して押し寄せた博多等の九州の有名観光地にも近く、韓国人も多く住んでいるから半島との往来も多い。下関と釜山はフェリーで簡単に行き来できる。中国からはるかに離れたヨーロッパ――今のところはイタリア、フランス、スペインだが――で、死者がうなぎのぼり状態だというのに、一人の死者も出ていない。 万が一、検査拒否された高齢者が突然重症化したりしたら、そしてその数が多かったら、救急車が走り回りそうなものだが、全然見ないし、音もまったく聞かない。これにはちょっとびっくり。というのは、コロナのない頃、東京の杉並では結構頻繁に…というのは大げさかもしれないが、しばしば救急車が走っていくのを見ていたからだ。近所に来たことも何回もある。人口が圧倒的に違うから、そういうものかもしれないが、一部ネット民が騒いでいるような「検査拒否され自宅で重症化→コロナ突然死→隠蔽」は、やはり現実にはありそうもないなというのがMizumizuの肌感覚。 山口のあまりに平穏な日常を見た目で、テレビに映し出されるパリやミラノの様子を見ると本当に驚く。ついこないだまでは、コロナ=アジア人で、差別がどうとか言ってたのに、今ではパンデミックの中心地だ。 パリでは15日からいきなりレストランやカフェ、映画館など「生活に必要不可欠でない集客施設」が営業停止になったよう。突然のことに、シャンゼリゼで右往左往する観光客を見て、かわいそうになった。 シャンゼリゼのPaulに行列ができていた。あそこのパンだけでお食事じゃ悲しすぎる。バゲットやクロワッサン類、それに甘いパンはあったが、日本人に見慣れた惣菜パンの類はほとんどなかった。Mizumizuも軽くパンで食事をすませようと入ってみたことがあるが、おかずなしでお米だけ食べるようなものだという気がして、買うのをやめた思い出がある。日本のPaulのほうが(少なくとも日本人には)、ずっとまし。メトロで少し移動すれば、もっとちゃんとしたパン屋があるが、パリはメトロ移動だとえらく疲れる街だ。 ドゥモの前に観光客がいないミラノ、ガラガラのローマのスペイン階段…ほとんど信じられない。と言うか、パリ、ミラノ、ローマといった西ヨーロッパの主要都市は、あまりに観光客が増えすぎた。白黒時代のフランス映画やイタリア映画で見た街並みに戻ったようで、これが本来の「街」の姿なのかもしれない。 日本がフランスやイタリアのような強制的な営業停止にまで至っていないのは本当にありがたい。しかし、日本の小規模店舗や飲食店、イベント関連業者など、多岐にわたる分野の経営者やフリーランスの受けている痛みは、おそらく「強制停止」と同等か、もしかしたらそれ以上だ。 追記:なんとフランス全土で2週間外出禁止になった模様。 https://www.asahi.com/articles/ASN3K2FX2N3KUHBI002.html 17日から少なくとも2週間、仏全土で外出を禁止する方針を明らかにした。例外は買い物や診療などに限られる。 仏政府は14日に飲食店の営業や人々の集まりを禁止したが、感染拡大を抑えられていない上、「決まりが守られていない」(マクロン氏)として、より強い措置に踏み切った。10万人の警察官や憲兵を動員し、違反者には罰則も科す。 しかし、なんで日本は感染拡大を抑えられてるんだろう? 良いことではあるのだが、逆にますます分からなくなってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.03.17 21:38:10
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