不幸な野良猫を救おう!
やはり、という感じ。拙ブログで「予言」したとおりになった(
こちらの記事の最後を参照)。スウェーデンで行われたフィギュアスケート世界選手権、坂本選手のショートプログラム。ルッツのエッジに「E」が付き、GOEで減点され、「ルッツを跳ぶ意味のない」点になってしまった。後半にもってきて得点アップを狙った3+3も着氷が乱れて加点が稼げなかった(このジャンプ、いつものような大きさがなかったように思えたのは、カメラの位置のせいだろうか?)。
紀平選手の大技にも容赦ない「q」判定。これで加点が稼げなくなり、得点が伸びず仕舞い。(リザルトは
こちら)
日本開催の、あまり重要な大会でなければ、あっさり認定+派手な加点で盛り上げるのに、肝心の、オリンピックの出場枠がかかる大会だとコレ。なんだか、あまりに「いつものパターン」で、見ているのもバカバカしくなってくる。で、オリンピックが終わった直後の世界選手権だと日本選手が好成績をおさめるというパターンね。
こういう採点がさらにファン離れを招いていく。回転不足を厳しく取れば、女子選手はより体重を落とそうとするから、ますます摂食障害が増える。悪循環だ。
…にしても、トゥクタミシェワ選手は見事。3Aに加えて、3Lz+3Tという、女子では最高難度といっていいジャンプを入れ、両方とも認定→加点。彼女は一貫して回転不足対策を重視し、ショートではより確実に跳べる3T+3Tでくることが多かったが、この大事な試合で3Lz+3Tを入れて成功させた。好調・不調の波のある選手だし、これまでオリンピックに波長が合わずにきたという不運はあるが、彼女こそ「女帝」の名にふさわしい、女子フィギュアスケート史上、稀に見る名選手だ。
しょーじきに言ってしまうと、トゥクタミシェワ選手の今回の3Aも3Lz+3Tの3Tもかなり回転はギリギリだと思った。着氷時に氷の粒がだいぶ飛んでいたし、特に3Tは飛距離が出ずに詰まってしまって、相当回転はアヤシイ。でも、認定→気前のよい加点(苦笑)。
若くしてオリンピックの金メダルを「勢い」で獲ると、必ず選手生命は短命に終わる。この悪しき伝統をなんとかしてほしい。ルール策定とその運用の工夫で、いくらでもできるはずなのだが、女子フィギュアの流れは残念ながら、「少女潮流」を加速させている。
トゥクタミシェワという超ド級の才能が、この流れに逆らって大輪の花を咲かせてみせるのか。トゥクタミシェワ選手のショートの好調ぶりを見て、今回のワールドでのMizumizuの期待は、そこに移った。