グリーンアンドフラワー

こんばんは。
明日のために仕事も早めに切り上げ、返ってきました。
明日は、１０時間以上の頑張り、ゲロゲロになる日です。

さて、ニュースでもと、テレビをつけたら、古巣で面白そうな番組。
晩酌ついでに観てしまったのですが、これが・・・

「マイケル・サンデル究極の選択」

お金と道徳を秤（はかり）に掛ける番組でした。
しかも、答えは・・・無し。

見ていて、気持ち悪くなる番組でした。

　「誰だ。こんな半端な番組作りやがって・・・」

基本的に、資本主義と共産主義の矛盾の問いかけです。

１・会費制（民営化）の消防団、会員以外の火事を無視の是非
２・成績優秀者に賞金の是非
３・代理母出産の是非
４・命の代償の是非

こんな感じでしょうか？

１の問題は、消防庁が民営化した国で、会費を払わない家が火事になってしまい、会費を払っている隣家は見守るが、会費を払わなかった家の全焼を見ているだけの消防団の是非です。

Ａ・会費を払っていないのだから、消さないのが当然。
Ｂ・人の命に関わる問題なので、お金の問題ではなく、消すのが当然。

みなさん、どちらと思いますか？
答えはないのです。
でも、番組の参加者の意見としては、消さない（放っておいて当然）が有力でした。
確かに契約ですから、医療保険や生命保険と同じように、無契約の人に、サービスをするのはおかしいとう論理です。
民営化と、自己責任を追及する、究極の選択ですよね。

これは、自己責任の元、小さな政府を作り、財政赤字を減らしていった小泉自民党と、
大きな政府、手厚いサービスの代償に、膨大な財政赤字と高額な税金を要求する野田民主党の構図を暗示しているようです。


２の場合、学校で、成績優秀者に奨励金を与えるという是非。

Ａ，学問は、お金のためにする物では無いという、反対意見。
Ｂ，お金が出れば、もっと参考書を買ったり、博物館に行ったりなど、より見識と知識が高められると言う賛成意見。
経済や為替に積極的に介入するか否か、選択の暗示でしょう。
事業仕分けや予算配分の効率化が勝負です。

さて、皆さんの意見は？


３は大変です。
お金で、他人の子を妊娠し、出産して渡すという代理母。

Ａ，赤ん坊という、命の売買になるのか？
Ａ，女性という身体を売っているのか？
Ｂ，はたまた、契約の元、不幸な夫婦を助けるとの意見も・・・

代理母になるのは基本的に貧困国の女性。
依頼するのは、先進国の裕福な夫婦。

でも、代理母になることにより、多額な報酬をもらって貧困国の女性は裕福に。
先進国の夫婦も、子供を授かり、幸せに。

この事実、是なのか？　非なのか？


４は、徴兵制などがあり、自分の子供が徴兵されるとき、お金で、代わってくれる人がいたら頼むかどうか？

Ａ，お金で済むなら、頼みたいという意見と、
Ｂ，貧乏人には選択の余地が無く不公平という意見。

どれも、難しい問題です。
ゲストの、猪瀬直喜氏も、さすがに困惑していたようです。

答えのない、気持ち悪い番組。
問いかけだけです。

ただ、この番組の本意は「建て前」か「本音」か？
この２者択一なんでしょうね。

参考までに、私は・・・

１は賛成。
コミュニティーは、お互いの信頼と助け合いが基本です。
お金を払わない、あるいは参加しない人が、都合の悪いときにだけ、助けを求めるのに、つきあって入られません。
火事という例えになるから、困惑するので、これが、ゴミ出しの日を守らないとか、分別しない人をどうするか？だったら、答えは簡単ですよね。


２も賛成。
お金で全てがはかれるとは思いませんが、ご褒美は必要だと思うのです。
勲章でもＯＫだと思います。
成績優秀者に支払われる、今の奨学金などは、良い例と思うからです。
頑張ったら頑張った分だけ見返りがある、これは、資本主義の利点だと思うのです。

「１番じゃなきゃ、ダメなんでしょうか？」
某議員の失言、もう、歴史的な言葉として、後世に残るでしょうね。
日本は、１番じゃなくてはいけないんです。
テレビや普通の自動車、古い半導体など、一番ではないものは、どんどん、海外産にシフトしていきます。
工作機械や、製造装置、高品質な電子部品など、他国に真似されない技術を伸ばしていくこと、そこに投資し続けることが、日本の将来を決めて行くと思います。



３については、考え方が２つに分かれます。
Ａ，命の売買、そうとらえると、代理母はいけないことに見えますが、
Ｂ，ボランティアととらえると、正当性が出てきます。

国によっては、習慣や常識が違います。
日本でも、里子や養子は当たり前でした。
今さら、命の売買と言われても、ピンとこないのです。

子宮の不備を助けるのが代理母なら、
目の不自由な人の手を引くのも、
足の不自由な人に肩を貸すのも、
同じ人助けに思えて来ます。

「身体を売る」との意見もあったのですが、
輸血も、皮膚や臓器の提供も、身体を売ることですよね。
代理母だけが、悪いと言えるのでしょうか？
倫理観が大きく左右しますが、求める人がいて、応える人がいるのなら、とがめる問題とも思えないのです。


４は、どうでしょう？
Ａ，子供の命は惜しい、でも、世間体が・・・
Ｂ，お金で解決できるなら・・・

猪瀬副知事が、福島第二原発に例えていました。
誰も近づきたくない、でも、事故を抑えるためには、誰かがやらなくてはいけない、事故処理。
お金で、危険な作業を請け負ってもらうしかない現実。
ボランティアで、行く人はいないんです。

きれいごと、絵空事と、真実、現実。
お金の先には、助け合いという、人間特有な思いやりや行動がおるようだと、位置づけています。

戦後政治の崩壊、民主党の行き詰まり、日本や世界の民主主義、共産主義の崩壊・・・
そろそろ、原点に返り、本質を話し合う次期だと暗示しているのかも知れません。

だとしたら、みんなの党や維新の会は、微笑んでいたかも。
なーーんて、考えてしまいました。

明日も仕事です。
お休みします。

答えの出ない番組、ああぁ・・・気持ち悪い。