カテゴリ:日韓関係
財務省のHPからの引用です。
麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成29年1月6日(金曜日)) 問) 日韓通貨スワップについてお伺いします。 先程の官房長官会見で釜山市への少女像の設置を受けて 日韓通貨スワップを中断するという発表がありました。 この協議の現在の状況と再開の可能性を含めて今後の方針について教えてください。 答) 日韓のスワップというのは昔からの経緯というのを思い出していただかないといけない。 日韓の間は700億ドル近くのスワップが立っていたはずです。 それが民主党政権の間にどんどん減って、そして 今の政権になった時130億ドルになっていました。 こちらから大丈夫ですかと聞いたら、大丈夫だという話だったので、 残り130億ドルのうち日銀の30億ドルも失効しました。 残り100億ドルになったので、大丈夫ですかと2回も3回も念を押したけれども、ゼロになった。 韓国と中国との間には500億ドルぐらいのスワップがあるはずですが、それが今年切れるはずです。 今言ったようにドルが新興国市場からなくなっていくと、韓国としては厳しいことになると思って、向こうから要請がありましたので、議論をスタートすることを考えました。 その際、自分でスワップに関する協議の再開を頼むということを正式に示してほしいと要請したところ、昨年8月の日韓財務対話のプレスガイドラインが出ました。 それで交渉してみたら、まずは100億ドルとか、そうではなくてまずは500億ドルみたいな話が出て、水準がはなから違っていましたので、時間をかけて交渉しましょうという話をしている途中でした。 今言われたように官房長官から談話が出ていると思います。 信頼関係というものをきちんとつくった上でやらないと、こういったようなものはなかなか安定したことになりませんので、今般は当面の措置としてということで官房長官からの発表があったんだというように理解していますけれども、中断するということにしたという事実は間違いありません。 麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成29年1月10日(火曜日)) 問) 韓国との関係について伺います。 日韓の通貨スワップ協定の再開についての交渉が中断したというのが先週ありましたけれども、連休中に大使と総領事も一時帰国されています。 一時帰国ですので、また韓国に戻るということはそのうちなるのだとは思うのですけれども、 交渉の再開のタイミングというのがちょっと難しいのかなと思っています。 大使と総領事が帰国するタイミングで同時に交渉が再開できるのか、 それとも今回1つきっかけになっている慰安婦問題の少女像の撤去が条件になってしまうのか、 その辺お考えいかがでしょうか。 答) これは外務省の話なので正直私らのところでいろいろなことが言える段階ではないのですが、 日韓のスワップのことについては2016年8月に韓国政府の提案を受けてこちらは議論するということになりました。 これは、昔は700億ドルあったのです。 その後どんどん減っていって、我々が復帰した頃は130億ドルまで減っていたと思います。 残り130億ドルのうちの30億ドルは日銀の分だったんですが、 それも失効して、残り100億ドルということになって、金融という世界の中で、 いきなり何とかしてくれといっても、それはとてもできませんよと言ったら、 いや大丈夫だと言って、それが最後です。 中国との間でスワップを結ばれたのだと記憶していますが、今年切れるでしょう。 中国との間のスワップ、500何十億ドルをどうされるのだか知りませんけれども、 あれが切れた段階で、連邦準備制度理事会が政策金利を0.25%上げていますから、 あの上げた分でドルに金が向かっていく。 海外銀行の支店というのがほとんど大銀行ということになっていますから、 韓国に入っている短期の外貨については、その銀行の金が外に出て行き始めると 急激に減るのです。 中国でも、4兆ドルとか言ったけれども、一昨昨日は3兆ドルまで、 約1兆ドル、2年間で減ったわけです。 それだけの金が減って、12月の終わりに前月から約400億ドル減っています という話になっているのだけれども、そういった状況が続いています。 韓国の場合も、トランプ政権のもとで、米国の金利が上がるとさらにドルが上がって、 当然のこととして新興国に投資してあったドルがアメリカに戻る、 レーガン政権のときによく起きた例ですけれども、そういったことになる可能性というのは 金融をやっている人なら誰でも理解していると思います。 今回みたいなことになって我々としては正直ただ金だけの話ではなく、 信頼関係で成り立っていますので、約束した話が守られないんだったら、 貸した金が返ってくる可能性もないとか、スワップなんて守られないかもしれないとか、 いろいろ難しくなります。 今後どうするのか、これは外務省の話になりますが、私共としては少なくとも、 スワップをやる上で信頼関係が難しくなってきているというのが最近の日韓関係の中で、 金融面においても言えることだと思います。(ここまで引用) ↑記者会見のため、全文を引用しました。 通常、通貨スワップは、相互の発行通貨(日本は円、韓国はウォン)で行うものなのですが、 日韓スワップは何故か「米ドル-韓国ウォン」スワップでした。 はっきり言うと、 「ドル不足で困っている韓国を日本が救済するための通貨スワップ」 なのですよね。 そういうニュアンスのことは麻生大臣の記者会見からも読み取れると思います。 ちなみに麻生大臣の言う 「まずは100億ドルとか、そうではなくてまずは500億ドルみたいな話が出て、 水準がはなから違っていましたので」というのは、 下記記事からも読み取れます。 2016.9.30産経ニュース 通貨スワップは、外貨不足に陥った際に、ドルなどを融通し合う仕組み。 日韓の協定は2001年に締結されたが、 昨年2月に反日姿勢を強めた韓国側が一方的に打ち切った。 ところが韓国経済が失速すると韓国側からスワップ必要論が浮上、 今年8月末の日韓財務対話で、韓国側が呼びかけて再開に向けて議論することで合意した。 そんななか、韓国の経済メディア、ソウル経済は、 韓国の企画財政部(財務省に相当)の関係者の話として、 新たな日韓スワップが「500億ドル以上の大規模になる可能性が高い」 と明らかにしたと報じた。(ここまで引用) ・・・で、この記事なわけです。 日本との通貨スワップ協議中断「影響ない」=韓国高官 聯合ニュース 1/17(火) 16:06配信 【世宗聯合ニュース】 韓国企画財政部の宋寅昌(ソン・インチャン)国際経済管理官(次官補級)は 17日の記者懇談会で、金融危機時にドルなどを融通し合う韓日通貨交換(スワップ) の再開に向けた協議を日本が中断したことによる「大きな影響はない」と述べた。 また「日本が協議の場に出てくるなら私たちも(姿勢を)オープンにするが、 この状況で(韓国が先に再開協議を)要請することはしない」とも語った。 日本が中断を発表して以降、スワップに関する接触は全くないと伝えた。 日本は今月6日、韓国・釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を 象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、 スワップ再開協議の中断や長嶺安政・駐韓大使らの一時帰国などを発表した。 韓日のスワップ協定は2015年2月に終了したが、両国は16年8月、 韓国の提案により再開に向けた協議を開始することで合意した。 宋氏は一方、10月に期限を迎える中国との通貨スワップ協定について 「原則として延長で合意し、そのまま続くと予想している」と述べた。 韓中は16年3月、協定を原則的に延長することで合意している。 だが、韓国が米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」 の在韓米軍配備を決定したことを受け、 中国が経済報復とみられる措置を取っていることから、延長は確実とはいえない状況だ。 (ここまで引用) 麻生大臣は、『韓中スワップが延長されなくても日本は支援しないよ』 と言ってますが・・・まあ、頑張ってください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年02月07日 22時14分50秒
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