カテゴリ:韓国経済
2017年02月16日[ⓒ 中央日報日本語版]
韓国の柳一鎬(ユ・イルホ)副首相兼企画財政部長官が、最近100円=900ウォン台までウォン高が進んだウォン・円の裁定為替レートに対して「動向を見極めながらどのような対策が可能か検討している状況」と述べた。 柳氏は16日、政府ソウル庁舎で開かれた第3回経済関係長官会議後に記者団と会い、ウォン・円の為替レートに対して「状況を見極めているところ」と明らかにした。 ウォン・円の裁定為替レートは15日、100円=1000ウォン割れとなる水準までウォン高が進み、この日も900ウォン台に留まっている。 (引用ここまで) イエレン発円安…1年ぶりに100円=900ウォン台のウォン高へ 2017年02月16日[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版] ウォン・円相場が1年で1000ウォン割れとなった。 15日、ソウル外国為替市場が取り引きを終える午後3時30分、100円=999.08ウォンとなった。前日(1003.66ウォン)より4.58ウォン高となった。 ウォン・円相場が3桁となったのは昨年2月1日(989.12ウォン)以来初めてだ。 米連邦準備制度(FRS)のジャネット・イエレン議長は14日(現地時間)、「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない(unwise)」と述べた。 FRSによる基準金利の追加引き上げ時期が予想より前倒しになる可能性があるという分析が出ており、ドル高が進んだ。 イエレン議長の発言が伝えられると、対ドル相場はそろってウォン安・円安が進んだ。 ウォン安より円安がより急速に進み、ウォン・円相場が1000ウォン割れとなった。 (中略) ウォン・円を直接取り引きできる外国為替市場(卸売)はない。そのため、ウォン・円相場は、ウォン・ドル、円・ドルとそれぞれの相場で算出した裁定相場を使っている。 (引用ここまで) 先週、中央日報から同じような内容の記事が2本掲載されていたため、引用しました。 前回の投稿で、ウォン高、ウォン安のメリット・デメリットについて触れましたが、今回の記事でもわかる通り、韓国政府は、米ドルに対するウォン高よりも日本円に対するウォン高の方を警戒しています。 これは、韓国経済の大半を占める輸出業が、日本の輸出業の劣化コピーで、日本製品を低価格の韓国製品が市場から追いやることで成長してきたからです。 下の表は慣れないながらも頑張って作ってみましたが、過去10年間の「日本円に対する韓国ウォン」のチャートです。 上の記事にある「100円=1000ウォン」がこのチャートの縦軸の「0.10」のラインです。 2008年9月のリーマンショックで100円=1000ウォンのラインを割り込んだ後、2009年9月に民主党政権が始まっています。 2012年12月に安倍政権が発足した後、2013年末に「100円=1000ウォン」へ復帰するまで、ずっとこのラインを割り込んでいました。 このウォンに対する円高の時期が、日本経済の暗黒期であり、同時に韓国経済の絶頂期でした。 昨年も「原油価格の低迷で始まった円の独歩高」により、ラインを下回っていましたが、トランプ政権が始まるのに合わせる形で、「100円=1000ウォン」に戻しました。 今後、日本円に対してウォン高になるか、ウォン安になるかで、韓国経済の未来が変わってくるものと思われます。 <次回に続きます> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年02月21日 23時58分41秒
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