カテゴリ:日本経済
2017.3.8 日本経済新聞
財務省が8日発表した1月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は655億円の黒字だった。 黒字は31カ月連続。 黒字幅は前年同月(5901億円の黒字)から89%減少した。 黒字幅が縮小したのは16年5月以来8カ月ぶり。 原油価格の上昇などで貿易収支の赤字幅が拡大したことが響いた。 貿易収支は8534億円の赤字(前年同月は4316億円の赤字)だった。 原油価格の上昇や石炭の数量増で輸入額が10.0%増加。 鉱物性燃料や自動車部品の増加で輸出も2.9%増えたが、輸入増加の方が上回った。 (引用ここまで) 財務省の「平成29年1月中 国際収支状況(速報)の概要」によると、輸入・輸出ともに金額は増えていますが、輸入額の増加幅が大きかったため、貿易赤字は2倍以上に拡大しています。 日本の経済収支は、「第一次所得収支」の大幅な黒字を「貿易収支」「サービス収支」などの赤字が食いつぶす構図となっています。 2017年1月は、昨年1月の原油価格から大幅に上昇しているため、原油関連の輸入額が大幅に増えています。 上の表を見てもわかる通り、「原粗油」「石炭」といったエネルギー関連が35-52%増と大幅に増えています。 原油相場は、2016年2月が底値となっているため、2017年2月分の貿易統計は、1月以上に輸入額が増加し、貿易赤字も拡大すると思われます。 場合によっては、32か月ぶりの経常赤字になる可能性もあるわけです。 とはいえ、経常赤字になるとしても一時的なものと推測されるので、輸出が堅調であれば、日本の国際収支も安定を取り戻すことになるでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年03月09日 22時00分04秒
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