レノボ、パソコン・サーバーの両輪で日本攻略
中国レノボ・グループが21億ドル(約2300億円)を投じて米IBMからパソコン(PC)サーバー事業を買収した。日本市場でも先行きに注目が集まるなか、レノボ日本法人トップは2日、既存のPCと両輪で、法人向けビジネスを拡充する方針を打ち出した。価格競争力とブランド強化はNEC、富士通、日立製作所の「御三家」の脅威となる。レノボの日本事業にも課題はある。一部で顧客離れが起きている点だ。米IBMが1月に事業売却を発表して以降、同社製PCサーバーの売れ行きが悪化した。1~3月は消費増税前の駆け込み需要があったものの、4~6月は出荷額ベースで前年同期比18.7%減で、国内では1人負けとなった。「製品のサポート力が低下するのでは」との不安が一部ユーザーからあがったのが原因とみられる。PCサーバーは少なくとも3~5年間は使うことが多く、価格だけでなく、ユーザー企業は故障対応など導入後のサポート対応力を重視しているからだ。 このため、2日の記者会見に、日本マイクロソフトやインテル日本法人などの幹部を招き、IT大手との連携を日本IBM時代と同様に維持していくことを強調した。 NECとのPC合弁会社傘下のNECパーソナルコンピュータが持つ米沢事業場(山形県米沢市)でPCサーバーの生産を検討していることも明らかにした。ニーズの分析など、今後、半年かけて検証を進める。 M&A(合併・買収)を駆使し、スケールメリット追求でレノボは価格競争力を磨いてきた。製品に「特徴がない」との批判はあるものの、国内サーバー市場の台風の目になるのは間違いない。出典:http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ02H9T_S4A001C1TJ2000/?dg=1