日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査
顧客満足度一位となった市販ナビは、アルパイン ビッグXシリーズ(591ポイント)で、6年連続の受賞となった。アルパイン ビッグXシリーズは大画面を活かしたモニターの評価に強みを持つほか、操作性や音楽・映像関連機能含め全般に高評価である。2位はパイオニア サイバーナビシリーズ(554ポイント)、3位はパナソニック ストラーダRXシリーズ(546ポイント)となった。その他の主な調査結果は下記の通り。◆市販ナビの総合満足度水準は2016年の543ポイントから539ポイントとわずかに低下した。詳細項目で最も評価が低下したのは音声認識の正確性(10段階評価平均、16年:5.44→17年:5.20)、次いで、地図データ更新費用の妥当性(5.01→4.85)、地図データ更新頻度(5.14→5.01)となっている。◆音声操作での目的地設定を行ったことのあるユーザーの26%が不具合を経験している。不具合経験者の操作性評価は523ポイントで、不具合を経験しなかった層の評価(593ポイント)に比べ、70ポイントもの開きがみられる。不具合経験時の評価水準は、2016年調査では555ポイントであった。不具合経験時の評価が昨年以上に厳しいものとなっている。◆車内で外部機器をナビゲーションシステムに接続して音楽を聴くユーザーのうち、「スマートフォンを接続し、スマートフォンに保存した音楽コンテンツを再生する」と回答する者が2016年に比べ急増している(31%→38%)。そのうち32%が操作上の不具合・不満を経験しており、全体平均(27%)よりも不具合経験率が高い。不具合を経験したユーザーの音楽・映像機能に関する評価水準は517ポイントで、不具合を経験しなかったユーザー(576ポイント)に比べ59ポイントも評価が低く、スマートフォン接続による音楽再生への不満が顧客満足を大きく損ねることが確認された。今回の調査結果について、J.D. パワーのオートモーティブ部門ディレクター 佐々木由至は、次のように分析する。―市販ナビゲーションシステムの評価は、昨年に比べ評価水準がわずかに低下している。特に、不具合指摘の目立った音声認識機能については、ナビゲーションだけでなく、様々な機器で今後の利用拡大が注目される機能である。優れた使い勝手を提供できれば大きなアドバンテージになるが、顧客にストレスを与える機能品質ではかえって顧客評価を損ねることにもなりかねない。機能・性能の改善は極めて重要である。尚、本調査は、市販ナビゲーションシステムに関する顧客満足度を総合的に分析するもので、検索・案内機能だけでなく、音楽・映像機能やテレマティクスサービスなど、車載情報機器としてのナビゲーションシステムの評価を幅広く測定している。今年で11回目の実施となる本調査は、2015年4月から2017年3月に市販ナビゲーションシステムを購入したユーザーを対象に、今年7月下旬にWEB調査を実施し、2,207人から回答を得た。出典:http://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2017_Japan_Navigation_Systems_Customer_Satisfaction_Index_Study