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カテゴリ:BOOK
2月10日発売の『PHPスペシャル3月号』のテーマは、 男性と上手につきあう方法ということで 既婚者のわたしとしては、買おうか買うまいか迷ったのですが(笑)、 読んで損はないだろう、ほかにも色々な記事が載っているし・・・ 得をしようと思い、買って読みました。
今のわたしは色々なことがあり、気持ちが塞ぎがちでして、 今は亀ブログや明るいブログが書けない状態です。 でもなぜか、読書だけはする気になれるんです。
“男性と上手につきあう方法”はおいといて~~~、 吉元由美さんの連載エッセイ『幸せの扉』をご紹介します。 わたしは吉元さんのこのエッセイが大好きだったのですが、 非常にザンネンなことに、今回をもって終了なのです
今回のタイトルは『今、この瞬間』~「今、この瞬間を大切に生きよう」。 幸せを望むあなたへこの言葉を届けたい―。 以下、抜粋です 幸せになりたい、と多くの人が願っている。 どうしたら幸せになれるのだろう、と誰もが考えている。 幸せ、とひとことで言っても、人それぞれの捉え方は違う。 ささやかなことで幸せを感じる人もいれば、 どれだけお金や名誉があっても飢餓感がある人もいるだろう。 幸せという言葉には、個人の価値観が大いに反映されているようだ。 何を幸せに思うのか。 大切なのはそこであり、その人の生き方に大いにかかわってくることだと思う。 (省略) 私が小さかった頃、父は参議院議員の秘書をしていた。 小学生になった頃、父は独立して貿易会社を始めた。 これが転落の始まり。 (省略) 父が仕事で迷惑をかけた相手から、毎日、一日に何度も電話がかかってきた。 電話の相手からの言葉は、それは壮絶だった。 「お前の父親は・・・・・・」と、責められるのである。 だから私は今でも電話をとるのが、少し気が重い。 仕事がうまくいかないことで、父が私たちに申し訳ない、と言ったことは一度もない。 「俺がこんなに苦労しているのにお前たちは!」と、飲んでは暴れた。 その理不尽さ。 反抗すれば、その何倍もの言葉が返って来た。 自分はどうしてこの家に生まれたのだろうという思い。 家の中がひっちゃかめっちゃかであっても、学校では正義感の強い明るい子である自分。 心の中はまっぷたつだった。 苦しくても、屈辱的なことがあっても笑っていなければならない。 自分がとても嘘つきのように思えたし、このアンビバレントな状態では、 自分自身について、生き方について考えないわけにはいかなかった。 それでも、私は幸せだったと思う。 本当に葛藤の多い大変な状態だったが、私は決して不幸せではなかった。 やけを起こしたいことなんていっぱいあった。 家出しようと思えばできたかもしれないし、ぐれようと思えば簡単だった。 (省略) 大学が卒業するとき、私は自分がここまで育つのにどのくらいお金が かかっているのか計算してみた。 学費、お稽古。 すごい金額になった。 私は電卓を持ったまま、父のところへ飛んでいった。 そして、「パパ!本当にありがとう!」と、心から、思いきり感謝してしまった。 (省略) 困難なことがあるから、感謝ができる。 ありがたいを漢字で書くと「有り難い」。 有るのが難しいことが有る、存在するということ。 本当に感謝の気持ちを持てるには、 有るのが難しい状態を経験してみないとわからない。 だから、自分の身に起こった、決して幸せとは呼べない状況を 粗末にしてはいけないのだ。 自分はなんてついていないのだろう。 自分はなんて運が悪いのだろう。 どうして自分の人生はうまくいかないのだろう。 そのように嘆くたびに自分が惨めになっていく、 惨めになりたびに他人に嫉妬するというスパイラルに入ってしまったら、 感謝するという境地から離れていくばかりだ。 何もない人生なんてない。 何も問題のない家族なんていない。 山あり谷ありとはよく言ったもの。 あの「がばいばあちゃん」は、「頂上に立ったら景色を見てすぐ下りろ。 頂上なんて人の住むところじゃない。谷に下りたらきれいな水が流れてる。 その水をたくさん飲んで、休め」と言ったそうだ。 (省略) 自分を大切に。自分自身を大切に。 たくさんの血を流してこの世界に送り出してくれた自分自身を粗末にしては いけない。 (省略) 今、この瞬間を大切に、感謝を持って一生懸命生きること。 持っていないものを数えずに、どんなにささやかでも、 恵まれている自分を感じていること。 それに尽きる。 今、私が幸せについて考える、これが最高のあり方である。 (終わり)
★吉元由美★東京都生まれ。1984年に作詞家としてデビュー。 杏里をはじめ、近年では平原綾香の『Jupiter』等、 数々のアーティストの作品を手がける。小説家、エッセイストでもある。
【素敵なママさんに】 こんなのもありますよ~♪・・・というご紹介です。 この『別冊PHP』というのは、毎号子どものことをテーマとしているみたいですよぉ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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