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テーマ:アイスホッケー(510)
カテゴリ:氷球馬鹿
東伏見で行われた SEIBUプリンスラビッツと日本製紙クレインズの一戦で幕を開けた アジアリーグアイスホッケー2006-07シーズン あれから半年、 同じ場所、同じカードで 2006-07シーズンが幕を閉じた
先制は西脇だった。 開始2分32秒。 三浦のフッキングで1人少なくなった プリンスラビッツにクレインズの怒涛の攻撃。 弾かれては打ち、弾かれては打ち ・・・の、いつもながらの波状攻撃の末、西脇がねじ込んだ。 しかし5分15秒、 酒井のペナルティで数的有利となったプリンスラビッツ ブルーライン際から二瓶の肩口に強烈なスラップが叩き込まれた。 シュートを放ったのは今季、急成長を遂げた河合。 この大一番、プリンスラビッツ反撃の狼煙を上げるのに 最も相応しい男の一撃だった。 2Pも4分が過ぎた頃。 パーピックのペナルティで1人少ないプリンスラビッツ。 藤田がクリアしたパックが 力なくセンターライン付近へと滑る。 ところが、最後列に控えていた外崎潤が事もあろうか空振りした。 外崎のスティックをすり抜けたパックをユールが拾う。 おあつらえ向きのノーマークの場面、外す男ではない。 貴重なペナルティキリングの得点でリードを奪う。 キッチリ対応したユールが見事だったとはいえ 外崎の単純なミスが失点に直結したのは間違いない。 ルーキーである外崎がヘコんでしまっても仕方がない状況だ。 ・・・が、この男、ただのルーキーではなかった。 4分後、氷の上に戻ってきた外崎は 自陣左サイドのフェイスオフサークル付近でパックを手にすると、 一気に駆け上がった。 プリンスラビッツのDF陣も全く対応できないまま40m一人旅。 ゴールに対しほとんど角度のない位置で、 体勢を崩し、転びながら放ったスラップは ゴール右隅に突き刺さった。 一瞬会場の時間が止まった。 何が起きたのか? そしてこの男が何をしでかしたのか? 勢い余ってフェンスに突っ込んだ外崎が立ち上がり 両手を突き上げる。 湧き上がる歓声。 3対3。 優勝のかかった大一番。 そこで犯した大きなミスを 誰の力も借りずに帳消しにしたのだ! とんでもないルーキーだ。 技術ではない。 それをやってしまう精神面の強さが、だ。 決勝点だったわけではない、 だけど、とてつもなく大きな何かを見せ付けられた気がする1点だった。 その後クレインズが挙げた3得点は全て西脇のスティックから飛び出した。 去年、ルーキーとしてプレーオフに出場し、 何も出来ず、無力感を感じたであろう男だ。 外崎のプレーに触発されて・・・ なんて出来すぎた話ではないかもしれない。 だが、外崎のプレーはそう思いたくなるような魂のこもったプレーだった。 レギュラーリーグでは敗れながらも プレーオフで2年続けてクレインズを下したプリンスラビッツ。 しばしば「勝負強い」と形容されるが、 その「勝負強さ」に打ち克つ「何か」を このルーキーがクレインズにもたらしたのかもしれない。 プリンスラビッツのゴールデンルーキー・豪は この戦いで何を得たのだろうか? それを来季、この目で見られる事を楽しみにしたい。 トロフィーは一年間、釧路に預けることになった。 来年リーダーズフラッグという利子を付けて返してもらおう。 クレインズ プリンスラビッツ カンウォンランド アイスバックス 王子製紙 アニャンハルラ ・ ・ ・ 全てのアイスマン達へ 半年間お疲れ様でした、そしてありがとう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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