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カテゴリ:アメリカ日常生活
日本でどれくらい報道されているのかわからないけど、アメリカではここしばらくトランプの「ゼロ寛容」移民政策による非人道的な家族引き離し措置が物議を醸している。というか非難の的になっている。 ゼロ寛容政策っていうのは、メキシコ国境で拘束された不法入国者(亡命希望者含む)の成人はみんな拘束して刑事訴追するというもの。未成年は訴追対象外で拘置所に収監されないので収容施設に送られ、結果、親と子供がバラバラに引き離されてしまっている。 2000人以上の未成年が親と引き離され、その中には5歳以下の幼児や赤ちゃんも含まれている。誰と誰が親子でそれぞれがどこに送られたかといった記録すら整っていないらしい。 しかも通常の施設がすぐに満員になってしまい、潰れた巨大スーパーの内部を金網のケージで仕切ったような仮の「収容所」に子供達が送られるケースが多発。物資も不足しているため、子供達は硬い床に敷いたパッドの上でアルミのスペースブランケットにくるまって眠るという人間味も温かみのかけらもない状態。 写真はNewsweekから しかも国境から近い州では収容所がないということでテキサスからニューヨークまで移送された子供達もいるという。親から引き離された上に何千マイルも離れたところに連れていかれるなんて。 子供が、異国で、怖い顔で武器を持った大人に親と引き離されて、温かみを感じる何も身の回りにないまま何日も何週間も檻の中で過ごす、なんて、「国」という存在がやってはいけないことだし、子供にとっては一生のトラウマになってしまうと思う。。 私は米国市民じゃないし、今まで政治的な活動に参加したことはないんだけど、子供を持つ親としてこんなに憤りを感じたことはなかった。 投票権ないからできることも限られてるんだけど、せめて何かしたいと思って、とりあえず引き離された家族の再会をサポートする団体に寄付。 そしてこの週末に全国各地で開催される抗議デモの一環で、私たちの住んでる市でもデモ&ラリーをやるというので家族で参加してきた。 ピコちんも連れて行くので、何のためのデモなのか説明したんだけど、もし自分がマミーやダディーと引き離されたら・・と想像しちゃったピコちん涙ぐんでた。ウチだって移民ファミリー(もちろん合法だけど)なわけでほんと他人事じゃないんです。ピコちんも自分でプラカード書いたよ! 夕方7時にメインストリートから州道に出る交差点の角の小さな公園に数100人が集合し、思い思いのプラカードを掲げ、歩行者や道ゆく車にアピール。車は「応援!」のホーン鳴らしまくりで応じてくれるし、時折あちこちからスローガンのチャントが起きるしで、活気があって賑やか。市長さんも来てた。 45分ほどして、市役所広場までスローガンをチャントしながらデモ行進。その後は広場でラリー(集会)。移民問題の専門家や政治団体の代表者、移民団体の代表者たちが次から次へ噴水周りの一段高くなったところに上がってスピーチ。聴衆は暗くなって来たらキャンドルに灯をともしてサポートを表明。 輪の内側からなのでイマイチ迫力にかけるけど、、 行進中 広場でラリー 2時間立ちっぱなしだったから事故以来完治はしない腰がバキバキになって大変だったけど、でもそんなの関係ないっていうか、心ある人たちが一丸となって少しでも自分にできることをしようとしてるのに参加できてよかった。 一緒にデモしてた人が「ほとんどの政治デモって逆の意見のグループが隣で対抗デモしたりするものだけど、今回はさすがにいなかったわね」って言ってた。国による子供への虐待をサポートできる人なんていないよね。 全米レベルでの非難に加え、さすがに民主党だけじゃなくて共和党陣営からも反対の声が上がってるし、トランプ自身の夫人を含む歴代大統領夫人からの抗議もあって、トランプはとりあえず親子を引き離しての収容は撤回した。 でも未成年は一定期間以上は収容できない(20日以上の未成年の収容は「フローレス合意」という昔からの裁判所命令で禁じられている)し、その期間超えちゃったらどうするのかははっきりしてない。 引き離された親子を7月中に再会させるように裁判所命令も出たけど、記録が残ってなかったら親と子を見つけ合うのも難しいし、家族が本当に再開できるのかも未知のまま。 一日も早く引き離された家族がみんな一緒になれるよう、願ってやみません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.07.11 12:27:44
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