テーマ:たわごと(26887)
カテゴリ:ぱち日記
何年か前まで・・・ 7月になるころ、必ず観る映画があった。 よしもとばななさんの、「キッチン」。 街を歩いてて、あぁ夏のにおいだなーと思った途端、観たくなる。 あの、窓が大きくて、明るく清潔な台所。 函館の町並み。路面電車、坂道。 香り来るような、夏の夜の場面。 近年は観ていないのだが・・・ その習慣のなごりからか、夏の初めは邦画が観たくなる。 静かで、まったりとした、ほんのりやんわりなもの。 で、映画マニア友人に適当にいくつか貸してもらった。 私は夜、お風呂も済ませ、眠る前のひとときに観るタイプ。 1本を観終えるには、余裕がなかったり眠かったりするので 2日がかりで観たり、3日かかったり。(笑) 最近観たのは 「博士の愛した数式」・・・原作作家の小川洋子さん、大好き。 数学、だいっきらいだったけど、この映画を観たら 私が「ひらかなをこよなく愛して、気持ち震える」ように 「数の誕生に心震え、唯一無二、不変の数の存在を愛する」人がいることを知る。 そして、お話が進むにつれ、数学・数式って楽しいかも?!と 学校では得られなかった数学への興味がもてた。 風景も美しくて、今の気分にぴったりだった。 「間宮兄弟」・・・これまた、原作作家の江國香織さん、大好き。 一日の終わり、「今日の反省会」をする仲良し兄弟。 ワクワクする、秘密基地遊びのようなふたりの暮らし。 内気で、純粋で、小心者で、かわいい男の子?な大人がふたり。 きちんと、きちんと暮らしていて・・・ 嬉しくなった。 「空中庭園」 内容を知らずに観たので、今の気分には合わなかったが 小泉今日子さんから、にじみ出てくる狂気がすばらしい。 家族って・・・何?というのを問うた内容だがーーー たぶん、大げさに言うとそうなんだろう、と思った。 「蟲師」・・・原作コミックを読んだので気になっていた。 友人たちが、何年も前からオダギリジョーっていいよね、と言っていた。 が、私は何も感じなかった。「ちっとも、良さがわかんない」と答えた。 先月、「メゾン・ド・ヒミコ」を観たとき、彼の良さを知り 友人たちに、謝罪した。(笑) 彼の、いとおしい・・?を表現する目がよかった。 そんな、オダジョーさんが出ている蟲師。 原作コミックとは、国?の設定が違う気がするが うん。よかった。 きっと、今、私たちにも「蟲」が巣食っているのだろう。 それが形となって、退治できたなら・・・・ 先月世間を騒がせたような、悲しい事件も減るのかもしれない。 とか、思った。 情景・世界観、美しく出来上がっていました。良かったです。 -------------------------------------------- 友人が貸してくれた、夏に観たい・そんな映画、はまだたくさんある。 もちろん、オカルト映画まで、ご丁寧にある。 「感染」とか、「予言」とかーーーーっっ (|||▽ ̄) 私はオカルト映画がきらいではない。 が・・・ 犬と、おっとが、音だけで怖がるし 私だって観るのは夜中になるんだから・・・怖いか?な? たぶん、ストレート返却だろう。 もう、そんなに長くはない寿命を、無理して縮める必要もないか、と。(笑) -------------------------------------------- おまけな、夏のきまりごと。 梅雨時。ジトジト降る雨の季節になると、決まって歌ってしまう曲。 「石原裕次郎の、ブランデーグラス」。 なんで? という声が聞こえそうだが、私だって、ナンデ?と思っていた。 昨日までは。 一昼夜、降り続いた雨。 しぶしぶ出かける用事があって、ギュウギュウ動くワイパーを見てたら また、歌い始めてしまった。 昔、レコードが家にあったから、まったく空で歌える私。 でも、たいがい♪こーれーでー およ~しよ~ から始めてしまい、最後まで歌うことはなかったんだろう。 昨日、長いドライブの中、とうとう2番へ直行してしまい クライマックスを、大声で歌っていたときに、(O_O;)!!となった。 あったのだ。雨に関係する歌詞が。 ♪ 雨は 降る 降る 部屋の中にも 胸にも ・・・・ぐあーーーっ!(;▽;) 降っているのだ。雨が。びしょびしょに。 そこの部分を、何度も歌いながら 風呂に入って「くうーっ」と唸るおっさんのように 眉間をつまんだということは、言うまでもない。 ああ、日本語はいつだって美しい。 何歳になっても、じわーっと私のココロを震わす。 そして、歳を経たからわかる、そのワビでサビで「くうーっ」が あちこちに、ゴロゴロあって、日々発見の連続だ。 ああ、いそがしい。(笑) --------------------------------------------- 夏のきまりごと。 まだまだあるような気がする。カルピスとか。(年中飲んでいる気も?) 夕暮れ、夏祭りへ向けて、笛の練習をしている御宅がある。 祭り囃子を聴きながら、思いっきり見上げる空。 私が映画を撮るとしたら、この季節がいい。 風の音と、犬のうしろ姿。 開け放たれた民家から香る、夕飯のにおいとか、食器の音。 普通の、ただそれだけの、誰にでもある記憶。 そんなのがいい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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