予想外に (?) おもしろかった !
誰もが知ってる画家 ピカソ。
でも私、
こんなふうにまとめて、
体系立てて見たのは初めて。
国立新美術館 & サントリー美術館 の
2館共同企画
2008・12・14 まで。
特に国立のほうは、点数多く、見ごたえあり。
混んではいたけれど、広いスペースなので、
流れていて、ゆっくり見られた。 ( 先週末 )
***
画家には、
一貫して自分のスタイルを守り通すタイプと、
その時々でいろいろな試みをし、
どんどん変化してゆくタイプがいると思うけれど、
ピカソは後者。
今展は、
その様式の変化と女性遍歴を結びつけた展示。
ずばり副題 「 ピカソの女たち 」
っていうかんじでしょうか ~
借りた音声ガイドも、
ピカソの伝記を読んだことのない私にはお役立ちだったけれど、
ちょっとワイドショー的 (^-^;;
ピカソのバアイ、二股、三股もなんのその。
平気でもつれ合いながら、
公式数字 (?) で、7人とか9人とかですから、
非公式には、いったい、何桁になることやら ~
当事者の女たちにとっては、
生きるの死ぬのの大問題で、
たまったものではないのだけれど、
ここまでいけば、あっぱれ ! としか ...。
イサム・ノグチと張り合いかも ^^
展示してあった女たちの写真を見ると、
それぞれに全く違った個性を持った女たち。
どんな様式で描いても、
パズルのような絵であっても、
それぞれの女たちの顔や体つき、性格個性までもが、
ダイレクトに伝わってくるのは、
さすが巨匠 !
***
ドラ、マリー、二人の女に、
次々と同じポーズをさせて描いている残酷シリーズ。
「 泣く女 」 ( 泣かせた女 ? ) など見ても、
描いている画家本人が当事者であるにもかかわらず、
実にあっけらかんとした、傍観者的目線。
悲しみ、とか、寂しさ とか、傷み とか、
そういったものは、この人の辞書にはない ?
もしくは、沈静の青の時代に、全て置き去ってきたのかも。
ピカソのこと、よく知らないけれど、
この人の胸は、これっぽっちも痛んではいないのね ?
と感じる。
男の人は大概そうしたもの ? ^^
唯一ピカソを振ったといわれるフランソワーズの幻影の前で
立ち尽くす影の男を描いた、影。
フランソワーズ、あっぱれ ! ^^
***
青の時代を除いては、
ピカソの絵から常に感じられるのは、
圧倒的な生命力 !
女たちとの愛も葛藤も、
ゲルニカに至る戦争への怒りも、
噴出するエネルギー として伝わってくる。
まさに、
ピカソが自分を投影して描いたといわれる、
ギリシャ神話の牛頭怪人、
征服者ミノタウロスそのものね !
怪人 ピカソ !
***
昨日は、
電車を待つ駅のホームで、
話しかけてきたインド人から、
私が乗換駅で降りるまでの車内で、
プロポーズまでされてしまった、ヘンテコリンな日。
こちらもミノタウロス様 ?
家族に言わせると、新種の詐欺 とか (笑)