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国家の罠
2002年に背任容疑で逮捕された外務省職員、佐藤優さんの最初の著書です。 外務省というとキャリア組ばかり注目されてる感じですが、この佐藤さんはノンキャリアの専門職だそうです。 逮捕されるまでの経緯や背景と、逮捕されてからの取調べの様子が細かく書かれていて興味深かったです。 まず思った事は「こういう人を逮捕・起訴しちゃって仕事をさせていない事がもったいない」です。 外交官の仕事ってよく知らなかったんですが、かなり実地というか、現場仕事なんですね。 「仕事を好きではない」と書いてありますが、バリバリやってます。 それから、小泉政権ができた後、田中真紀子大臣と外務省の間でいろいろな揉め事がありましたよね。当時は『自分たちの省益を守ろうとガチガチの外務省を改革しようとして妨まれる真紀子』という印象で見ていたんですが、その辺りの事情についても詳述されていて面白かったです(ちょっとワイドショー的興味ですね…) あと、鈴木宗男議員についてあまり良い印象を持っていなかったんですが、かなり『やる』政治家なんだと思いました。 北方領土やロシアとの関係についての熱意はすごいです。 取調べで、佐藤さんは担当検事から「これは国策捜査だから」とはっきり言われています。 また、国策捜査によって誰かを逮捕する事が時代の転換点においては必然であるという意味の事も言われていて、正直驚きました。 事件を作ってしまうって、あるかもとは思っていましたが本当にあるんですね。 そんな事情で逮捕されているのに、状況を冷静に分析して『納得』してしまうのもすごいと思いました。 ↓たくさん本を出されています。 ←トップページへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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