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ワーキングプアと言う言葉を初めて聞いた時。私は「はたらけどはたらけど、
なお、我が暮らし楽にならざり、」と言う石川啄木の詩の一遍を思い浮かべ ました。 世界第二の経済大国日本と誇ってから久しい今、いわゆるワーキングプアと 言われる経済的弱者の存在が社会問題となり、格差社会の是正が大きな政治 課題となっております。 厚生労働省は先ごろ「国民健康保険加入世帯のうち、保険料を滞納したため、 保険証を返還させられ、「無保険状態」となった世帯が、全国で約33万世帯 あり、このうち、18、240世帯が子供のいる世帯で、中学生以下の子供の 数は、子供の被保険者のほぼ100人に1人に上っている」との調査結果を 発表しました。 本県においては、4,115世帯が保険証を返還させられており、うち193 世帯に292人の中学生以下の子供がいるとの結果でありました。 私の住んでおります宇和島市でも、227世帯が返還、中学生以下の子供の いる世帯は7世帯、9人の子供が無保険状態となっており、身近な問題と受け 止めております。 もちろんご承知のように、制度の上では、1年以上滞納して保険証を返還 させられた加入者に対しては資格証明書を交付し、受信時には窓口で医療費の 全額を支払い、後で保険分が還付される仕組みとなっております。 しかし、問題は特に経済的に苦しくて保険料さえ滞納せざるを得なかった世帯 では、子供が病気になっても、当座のこととはいえ、全額の医療費はどうしても 払えず、その結果病院に連れていくことを控え、病状は悪化し重大な結果を招く 恐れも十分に考えられると思うのであります。 現に資格証明書の交付を受けた方が受診する頻度は、保険証を保持している方の 2%と、極めて低いとの調査結果も出ているのであります。 滞納の中には悪質なケースも多いと言われ、保健制度を維持するためには滞納者 に対して、厳しく対処し納付を促すことも、必要だとは思いますが、保険料を 払いたくとも払えないような貧しい世帯があることも事実であります。 何よりも子供には、親がどうあろうと、責任はないのであります。 子供の命を守り、健康を守ることは社会の責任であります。 厚生労働省では、子供のいる滞納世帯に対する資格証明書の交付を含め、資格 証明書全般の交付の在り方について、適切に行うよう全国の自治体に要請して いると聞いておりますが、実際にどのように資格証明書を交付するかは、各市町の 自主的な判断に任されているところであり、松山市のように無保険状態の小中学生 に対し、短期保険証を交付する方針である、との見解を明らかにしている市町も あります。 そこでお伺い致します。 国の通知を受け、県内の市町の対応状況はどのようになっているのか、また、資格 証明書交付世帯の子供が犠牲になることのないよう、県として今後どのように各市町 を指導していかれるのか、ご所見をお聞かせ願います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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