カテゴリ:カテゴリ未分類
自由民主党、毛利修三でございます。
私はこの夏、岡山県真庭市を訪問しました。 岡山駅からバスでおよそ1時間半。中国山地の山あいにある9つ の町村が合併してできた真庭市はその8割を山林が占める典型的な 山村地域で、十数年前より豊かな森林資源にあくまでもこだわり、 その有効活用による地域振興を推し進めております。 特に木質バイオマスの利活用は、官民が一体となり、地域をあげ て推進し、現在では市内で約4万トンにおよぶ製材の木くずや間伐 材などの木質バイオマスを、燃料として発電、またはペレットとし て熱利用することで真庭市のエネルギー自給率は、何と11.6% に達し、全国で屈指の自治体となり、各地からの視察もずい分と多 いとの話でありました。将来はこれを20%にまで引き上げること を目標としているそうであります。 今回案内をしていただいた真庭市議会議員さんの説明では、真庭 市の主な公共施設、商業施設の冷暖房には、燃料として木質ペレット が使われており、農業用ハウスの加温、家庭用ストーブなどへの普及 も進んでいるとのことであります。 訪れた清友農園では、トマト栽培用のハウスにペレットボイラー が設置されておりました。 そして、これらの木質ペレットを製造しているのが今回視察した 銘建工業で、銘建工業は、社員250人を抱える真庭市の中心的な 企業であり、集成材を主力に木質ペレットの製造にも力を入れており、 製品は県外にも販売しているそうであります。 また、工場内の一面には、出力1,950kwのバイオマス発電所 があり、工場で使用する電力の100%をまかない、余った電力は、 売電しております。 さらに、銘建工業・真庭市・地元森林組合が中心となり、出力1万 kwのバイオマス発電所を新たに建設中で、来年4月の稼働を待って いるそうであります。 特に注目すべきは、真庭市には他に例を見ない「バイオマス政策課」 という専門の部署が置かれ、市政の柱として、バイオマスの諸施策を 強力に推進しております。 私は、今回の視察を通して、山村地域振興に向けて、大きな示唆を 得た思いであります。 もちろん本県においても、平成23年3月に「えひめ森林・林業・ 振興プラン」を策定し、木質バイオマスの総合的利用の推進を目指し ており、これまでにも、林内に放置された残材の搬出経費の助成や 木質ペレットストーブの導入支援などを行っており、また、バイオ マス発電所についても、民間企業による建設計画があるとの話も聞 いております。 そこでお伺いを致します。 林業・林産業の振興や山村地域の活性化、また、環境ビジネスの 創出にもつながる木質バイオマスの利活用の更なる促進に、今後どの ように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願います。 続いては、CLTについてであります。 私が真庭市を訪れた今一つの大きな目的はCLTの話を聞きたい、 ということにありました。 銘建工業では、工場内にあるCLTの生産ラインと実際に生産され た集成板を見させていただき、CLTの詳しい説明も聞かせていただ きました。 CLTとは、直角に張り合わせた板、「直交集成板」のことで、強 度が極めて高く,耐火性もあり、また、壁面にも利用できること から、ヨーロッパでは7,8階建てのビルもCLTで建築される ようになっているとのことであります。 「高層ビルは鉄とコンクリートで造られる。」という常識を覆し、 木材が鉄とコンクリートにとって代わろうとする革命的な話であり まして、国においても、6月に閣議決定した「日本再興戦略改訂版」 の中で、林業の成長産業化を掲げ、新たな木材需要を生み出すため、 国産材CLTの普及に本格的に取り組む姿勢を鮮明にしております。 本県におきましても、先月1日に、知事の肝煎りで、県内関係 団体・関係企業に呼びかけ、全国に類を見ない県全域をカバーする 普及協議会が設立され、大きな一歩を踏み出しております。 CLTが普及し一般化すれば、木材供給量の飛躍的な増加が見込 まれることから、林業・林産業の現場の期待は極めて大きいものが あります。 知事は6月に真庭市を訪問したと聞いております。 いち早くCLTの将来性と可能性に着眼された先見の明と即実行 の行動力に敬意を表しております。 そこでお伺いを致します。 本県林業の再生・発展に大きく寄与するものと期待されている CLTの普及促進に向けて、今後どのように取り組んでいかれるのか、 お聞かせ願います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|