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次に、認知症高齢者・老々介護についてお伺いします。
平成19年12月7日、愛知県大府市において、自宅で介護を受けて いた徘徊症状のある91歳の認知症の男性が、妻が目を離した隙に 外出し、JR駅構内で電車にはねられて死亡する事故が起きました。 今年4月、名古屋高裁は、夫を介護していた事故当時85歳の妻 に対して、「徘徊症状の可能性がある男性の監督が十分でなかった」と して、約360万円の賠償支払いを命じました。 この判決が、介護の現場に少なからず影響を及ぼすことを懸念して おりますが、私は、ここで判決の是非の法律論を論ずるつもりはあり ません。 ただ、認知症の夫を家族で見守ろうと懸命に在宅介護をしていた、 それも85歳の高齢で自らも要介護1の認定を受けている妻に、わずか な時間、目を離したことの責任を問い、長い間連れ添った伴侶を亡くし た悲しみの上に、損害の償いを求める判決は、なんとも情のない判決で あり、理不尽、腑に落ちない判決と言いたいのであります。 さて質問に入ります。 平成24年現在、認知症高齢者は、全国で462万人と推計されて おり、予備軍を含むと860万人にも上ると言われております。今後 少子高齢化が急速に進む中で、認知症高齢者が増加するとともに、この 愛知県の夫婦のような老々介護もますます増えていくものと思われます。 老々介護の問題は、独居老人の問題同様、これから大きな社会問題に なると考えるのであります。 先日、宇和島市にある福祉施設を訪問し、介護関係者の話をお聞き することが出来ました。 認知症高齢者を抱える家族は、住み慣れた自宅で暮らしたいという 本人の気持ちを汲んで、在宅介護をしているケースが多いものの、認知 症の介護は、特に精神的な面で人知れない大変さがあり、毎日肉体的にも 精神的にもギリギリの状態で介護を続けているのが実情である、とのこと でありました。老々介護になると、更にことは深刻で、介護に当たる 家族に対する早急な支援が求められているとの話であります。 一方で、在宅介護に限界を感じて、施設への入所を望んでも、すぐには 入所できないのが現状であります。 現在、特別養護老人ホームの入所待機者は、全国で約52万人に上り、 県下でも今年1月末の時点で「入所の必要性が高い」と判断された待機 者が2,758人いるとされております。3年前の前回調査から169人 増えたとのことであり、1日も早い施設の充実が待たれるところであり ます。 そこでお伺いいたします。 本県における認知症高齢者及び老々介護の現状と介護施設整備計画に ついてお聞かせください。 また、認知症高齢者の介護、特に老々介護について、介護に当たる 家族に対する支援にどのように取り組んでいくのか、お聞かせ願います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.09.24 20:41:53
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