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カテゴリ:読書メモ
江戸の下町を舞台に綴られる12の物語。 人ならぬものが呼び起こす怪異や、人の業が呼び寄せてしまった悲劇が、四季折々の風物と共に語られています。 読みながら、つい気持ちが惹かれるのは着物に関する記述。 地味な着物の「裾から緋ぢりめんや友禅模様の長襦袢をぞろりとはみ出させ」るのが流行していたり。(「小袖の手」より) 嫁ぐ娘のために父親が「とびきり美しい衣装を着せようと、商いそっちのけで古着屋めぐりをはじめた」(「器量のぞみ」より)ように、古着の流通が盛んだったことが伺えます。 時代物の小説を読むとき、こういった着物の描写を探すのが楽しみになっていたりします。 宮部みゆきさんの時代ものでは、この他にも 「霊験お初捕物控」シリーズが面白かったです。 震える岩 天狗風 不思議な能力を持つお初が、江戸の町で起こる怪異の謎を解くという異色の「捕物張」。 おススメです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.01.10 17:48:10
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