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2007.08.22
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カテゴリ:つぶやき
※とても長い日記です。
 私的な内容で、退屈されると思います。
 ただ、もしもあなたやあなたの周囲に鬱病で悩む人がいらっしゃいましたら、
 同じく鬱病と向き合った私たちの体験を伝えたいと思います。
 鬱病は必ず治る病気です。そう信じ続けることが大切です。
 それを伝えたくて、この長い日記を書いてみました。


去年の今頃、私はどうすればいいのか分からず、ただ途方に暮れるばかりでした。

それは去年の春が終わる頃のことです。
オット君の様子が変わりました。

帰宅時間が遅くなり、無口になって、イライラしている事が多くなりました。

「仕事が忙しいのかな」
最初はそのぐらいにしか思っていませんでした。

オット君は実家の一部屋を事務所に使わせてもらい、ひとりで法律関係の仕事をしています。
仕事内容は守秘義務があるので、家族であっても詳しくは教えてもらえません。


日が経つにつれてオット君の様子はおかしくなっていきます。

「会議で遅くなるから」と言ったまま帰ってこない日もありました。
心配して携帯に電話しても、つながりません。
翌日、昼過ぎになってから疲れた顔で帰宅してきて、黙ったまま布団に入って寝てしまいます。
何処にいたのか、何をしていたのか、何を訊いても答えてくれません。


義父母から頻繁に電話が来ます。
至急話したいことがあるのだけれど、連絡が付かないと困っていました。
それで、オット君が寝ている時に義母に電話をし、自宅に来てもらいました。
義母が来ると彼は突然怒り出し、私に向かって「裏切ったな!」と怒鳴り、そのまま出て行ってしまいました。
押しとどめようとした義母を乱暴に振り切って……。

私にはワケが分かりません。
なぜ彼がそんなに怒るのか。なぜ義母が暗い顔をしているのか。

オット君が居なくなった部屋で、義母が話してくれました。
私に心配を掛けたくないと、ずっと口止めされていたんだそうです。
詳しいことは、ここには書けませんが、簡単に言うと、
ある仕事で依頼人の身内に厄介な人がいて、その人が問題を複雑にした。
彼は脅迫まがいのプレッシャーを掛けられた。
また義父の職場にも迷惑を掛けている。
実家にも怒鳴り込みに来られ、義母も恐い思いをしている。


オット君はその問題に対し、逃げ出してしまったんです。
一切電話にも出ず、事務所にも近づかず、放置してしまったんです。

「なんて無責任な!」と私は怒りました。
プロとして一番してはいけないことです。
責任感の強い彼がなんでそんなことを……と考えるより先に、私は怒ってしまいました。

深夜になって帰宅した彼に、私は怒りをぶつけました。
正論で彼を追い詰めるような言葉を投げつけました。

無表情で聞いていた彼は、翌日、義父母と話してくると実家に向かったまま、そして、そのまま帰ってきませんでした。
実家に電話しましたが、行っていません。
携帯もつながりません。

彼の暗い顔を思い出し、嫌な想像が浮かびます。
もしかしたら……自殺なんて……まさか……。

一睡も出来ないまま朝を向かえ、昼になっても彼は帰ってきません。

そして、夕方、ようやく電話がきました。
電話は繋がっても、でも、声は聞こえません。
電話の向こうで黙り込んでいるのです。
なんとか居場所を聞き出し、迎えに行きました。

歩道橋の上で沈んだ顔で佇む彼を見たときには、彼が普通の状態ではないことが分かりました。

翌日、私は彼を連れて心療内科に行きました。

「鬱病」
医師にそう言われました。

まさか彼が……と驚いたのと同時に、原因が分かってホッとしました。
病気が原因で彼の言動がおかしくなったのなら、病気を治せば元の彼に戻ってくれる。

それから、カウンセリングと投薬による治療が始まりました。

彼は、ほとんどの仕事を断りました。

トラブっていた件に関しては、弁護士に依頼して対応してもらいました。
それはオット君に代わって義父がしてくれ、私には詳しいことは教えてもらえなかったのですが、
どうも幾らかのお金を払うことで解決したようです。
この件がきっかけとなり彼が病気になったのか、もしくは病気のせいでトラブルを起こしたのかは分かりません。
ただこの件が深い影をおとしたことは間違いが無く、沢山の人に迷惑をかけてしまいました。

他にも彼が放置してしまったせいでもめていた件を、義父が対処してくれました。


こうして、オット君には治療に専念してもらうようになったのですが。

鬱病という病気は一朝一夕に治る病ではありません。

一番近くにいる私は、どう接すればいいのか戸惑うばかり。
いけないと分かっていながら、ついケンカして言ってはいけない言葉を彼に投げつけたりしました。

ある晩、またケンカした私は泣きながら家を飛び出しました。
でも、行く場所なんてありません。
深夜の公園でブランコに乗り、ひとりで泣いていました。
そしてぼんやりと「死のうかな」と考えていました。
オット君以外知る人のない土地に嫁いで来て、相談できる人も誰も無く、帰りたくても帰る場所なんてない。
オット君の病気はいっこうに良くなる気配は無く、生活は殺伐としていました。

今思えば、私も精神を病んできていたのかもしれません。
彼と二人きりで他の誰とも口をきくことなく毎日を過ごし、暗く淀んだ何かを共有してしまったのかもしれません。

「死」というものを一度意識してしまうと、とり憑かれたかのように、もうそれしか道はないのだという気になってきました。
「死ぬ気になればなんでも出来る」という言葉を耳にしますが、そんな気力がどこにもないから死ぬことを考えてしまう人間も居るのです。

踏みとどまれたのは、友人のお陰でした。

それまでオット君の病気のことも友人には隠していました。
でも、最後に友達の声が聞きたくて電話をしたのです。
そして、今までのことを全部話してしまいました。泣きながら。

受話器の向こうで友達も泣きながら、「帰っておいで。ウチにくればいい。飛行機代ないならすぐに送るから」と言ってくれました。

それまで私は自分のことを孤独だと思っていました。
でも、そうじゃない。こんなに私のことを心配して親身になってくれる友達がいるんだ。
その事に気付け、「もうちょっと頑張ってみよう」という気持ちになれました。

頑張ろう、と思っても、私にできる事はほとんどありません。
ただ、彼の傍にいることしか出来ないのです。
そして私までが落ち込んでいては彼にも悪い影響を与えてしまいます。

すぐに気持ちを切り替えることは出来ませんが、少しずつでも前向きに考えるように努力しました。
「楽しい」と思えることを探しました。
好きな本を読み、映画を観て、友達と電話でおしゃべりをして。
毎日の生活の中に「楽しい」を見付けるようにしました。
今日の卵焼きはうまく出来た。空のお月様がとても綺麗だ。
そんな些細な出来事をオット君に話しました。

そして、ある時気付くと、彼は笑って私の話を聞いているのです。

彼は少しずつですが、確実によくなってきていました。

年が明け、現実的な問題が浮上しました。
お金がないのです。

夏から無収入状態。自営業のオット君にはなんの補償もありません。
貯金を切り崩しながらの生活に、限りが見えてきました。

毎月のマンションの家賃だけでも苦しいので、思い切ってオット君の実家に移り住むことになりました。
同居に関しては、正直抵抗が強かったです。
でも、今はそんなことを言ってる場合ではありません。

引越しに際して、リフォームをすることになりました。
と言ってもお金がないので、業者に頼むことはできません。
自分たちの手でリフォーム作業をしました。
壁紙を剥がし、珪藻土を塗り、天井用壁紙を貼り、フローリングを磨いてワックスを掛けて……。
この手作業が思わぬ結果を導きました。

リフォーム作業をするうちにオット君がどんどん元気になってきたのです。
適度に身体を動かすことと、確実に目の前に出来上がっていく達成感がよかったのか。
あるいは去年の夏から続けてきた治療の効果が出てきたのか。
目に見えて彼は元気を取り戻していきました。

そして、引越し。
それと同時に新しい家族、ビションフリーゼのミルヒがやってきました。
ミルヒの効果も絶大です。
「そろそろ転職活動してみようと思うんだ」とオット君が言い出しました。
桜の花が散り始める頃でした。
「いっぱい心配掛けたから、これからはいっぱい幸せにしなくちゃな」
そう言ってオット君は笑いました。

今でも、月に一回病院に通い、投薬治療を続けています。
病院の先生からは「急に無理しちゃいけないよ」と言われています。
完治したワケではないので、不安も残っています。

でも、一番しんどい時期を乗り越えることが出来たのかな…と思えるようになりました。

そして、先日、オット君の就職が決まりました!

仕事が始まれば、ストレスで病気がぶり返す可能性もあります。
でも、とにかく動いてみなければ何もはじまらない。

ただ二人で前に踏み出すだけです。







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最終更新日  2007.08.22 19:29:02
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