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カテゴリ:本
唯一迷うことなくお金を支払えるものといったら、「本」。
平気でなけなしのお小遣いを使ってしまっていた子供の頃から、これは変わらない。 いまだに服に5千円支払うのは気が引けるけれど、読みたい本に5千円なら「仕方ないよね」って思ってしまうのだから、自分でも困りもんだと自覚している。 そういえば数日前、学生時代に買った本をひさびさにひっぱり出したんだけど、値段をみてびっくり。 20年以上前のものなのに、当時の値段で18000円ほど。 当時の私の生活を考えると、血迷っていたとしか思えない。 ま、でもこうして今でも引っ張り出しているし、無駄になってなくていっか~って思うのは私だけで、 そんな私に「図書館へ行きなさい!」と母。 でもね、でもさ、図書館と本屋は、同じように本が並んでいる、ということ以外では 全く別物だと思う。 本屋へいくと、自慢げにてらてらとした「帯」をつけた本が、編集者の執念を発散しながら並んでいるし、 どれにしようかと手に取る本すべてから、インクの香りが自己主張しながら話しかけてくる(ような気がする)。 「払うもん払わずに読むなよ!」と、ヤクザまがいの態度でバンドがかけてある雑誌だって、表紙には今が花と輝くばかりにカワイイ女の子が、これみよがしに微笑んでるんだよ。 こんな本が集まっている本屋が、図書館と一緒のわけないじゃぁないか。 図書館には図書館の、古本屋には古本屋の(あの・・・ブックオフみたいなやつじゃなくて、「古本屋」ね。神田に昔からあるような)よさがあるけれど、 本屋に並んだあの本の迫力にかなうものはないよね。 ちなみに小さい田舎町の本屋さんに、モノを売っている人間だとは思えないおじさんがのそっとレジに座ってたりするのも、すごく私ごのみ。 我が家から電車に乗って数駅先の町の小さめの本屋さんがそんな感じ。 置いてある本も、のっそりしたおじさんが厳選したものらしく、かなり偏っている。 都内の洗練された、フロアーも数階あるような巨大ブックストアの「お探しのものがきっとあるわよ~!ほらほら!」って自身ありげにずらりと並んだ本の魅力も拒めないけれど、 町の本屋の「売れるかどうかは別として、絶対良いもの」と信じてホコりをかぶっている本が持つ安心感も手放せない。 これからも本への散財は続きそう。 床の補強費用を貯金しろって言われそうだな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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