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カテゴリ:日々のつれづれ
昨年の今頃、義父は治療のため入院していました。
その看病のため、私は義父の家に泊まり、 病院とを往復していました。 そんな私を気づかったのでしょうか、 お隣の奥様が、蛍を見にいきましょう、 と誘ってくださいました。 初めてみる蛍の光でした。 ふうわり、ふうわり... 小さな光が灯ります。 すぅー。ぽっ。すぅ。ぽっ。 まるで呼吸でもしているように...。 今年の春まだ浅いころ、義父は亡くなりました。 地下鉄。 病院の匂い。 お弁当。甘いもの。 義父とかわしたいくつかの言葉。 義父の不安。わがまま。小さな背中。 傘。雨に濡れる緑。 看護婦さん、お隣の奥様の親切。 今年も蛍がたくさん飛んでいると、連絡をいただきました。 私の中で、義父と蛍は一緒になってよみがえり、 切ないとはこういうことをいうのでしょう。 死者は虫に姿を変えて、現れるともいいます。 あの河原に義父はいるでしょうか...。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 18, 2005 10:18:03 AM
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