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カテゴリ:こよみ
「桜始めて開く」(さくらはじめてひらく)
今日の旧暦・七十二候です。 本格的な春となり、桜の花が咲き始める頃です。 ...という解説もいらないくらい、 街は、桜、さくら。 春霞。 先週のある日の夜、主人に、 「週末はお花見かな~?」と、水を向けたところ、 「夜桜、観にいこうよ。」 「夜桜?どこに?」 「六義園。」 リクギエン? 夜桜...寒い...風邪引くかも...と、 ピクニックのようなお花見を、想像していた私は、 後向きな単語を、浮かべていました。 夜桜は久しく観ていません。 名前から想像するに日本庭園...行くことにしました。 ソメイヨシノより早咲きの、このしだれ桜は、 来る人を出迎えるように、大門をくぐると、すぐのところにありました。 あでやかに咲く桜に、人だかりがして、 そこここにカメラを向ける人、人。 この美しい大名庭園は、桜ばかりでなく、松もまた見事。 水面に触れんばかりの松の枝が、 華美になることなく、美しく照らし出され、 「幽玄とは、きっと...こういうことをいうのね...」と、 ホゥという溜息ばかりが漏れます。 神社やお寺、庭園など、 いわゆる名所といわれる場所の木々は、なぜあんなにも大きく、 また、普通みることのない、意志をもっているかのような、 表情をみせるのでしょう。 入場券に ”回遊式築山泉水庭園”(カイユウシキ/ツキヤマ/センスイ/テイエン)とあります。 それがどういうものなのか、判らない私ですが、 そこにある場の気が、良いものであるのは感じとれたような気がしました。 木々は、取り巻く気を栄養として、自らの精霊を育てているのかも...と思う、 夜桜見物でした。 さて、六義園に行くのに一つ手前の巣鴨駅で降り、歩いて行ったのですが、 たぶん元は武家屋敷が並んでいたのだろうと思わせる、 高い塀に囲まれた立派なお宅ばかり。 皆、申し合わせたように、セキュリティー会社の赤いシールが貼られて...。 「邸宅って言うのは、こういうのを言うんだろうな...。」と主人。 ここでもまた、溜息をつく二人でした。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 27, 2006 11:48:14 PM
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