カテゴリ:アート リーディング(タロット)
わたし自身の中で、射手座が強くなるにつれて、気がついたことがあります。それは、「固定宮に天体があるポイントは、そのものをずっと継続しようとする傾向があるのだなぁ」ということです。
「ひとつのサインは、その前のサインの性質を、否定して成り立つ」ともいわれているように、たとえば射手座を新しく打ちたてるということは、それまで自分自身が慣れ親しんでも居た、ひとつ前のサイン、(つまりそれは「蠍座」ですが)、の特質を、自分自身の中から分離し、距離を持って行くということなのだなぁと、最近体験的に、つくづく思ったりもしています。 なので今は、いろいろな本を読むようになっていて、そうする中で、たとえばタロットにしても、こういう解釈は、嫌だなぁとか、あぁ、この言葉は、輝きを持つ宝物だ、というように、あれやこれやと、やり始めました。 だけど、そのプロセスで、好きなものだけを集め、嫌いなものは排除する、という一元的な姿勢では無く、すべてのものに光と闇の、両方の価値を見つけて行くことが、意識の成熟のうえで、とても大切だと、再確認したりもしています。 http://www.amazon.co.jp/dp/4791105141 数の原理で読むタロットカード 松村 潔、著 星和書店 2003年 この本のP.7から、そのあたりのことについて、書いてある文章を、今までにも何度かブログで紹介しているのですが、いまふたたび、アップしてみようと思います。(パソコン画面上、読みやすいように、改行を加えてあります。) ● タロットカードは二十二の心のありかた 個人的に強く感じることだが、タロットカードには、ほかのどの体系にもない大きな利点があると思う。 大アルカナの二十二枚は、かつてヘブライ語の二十二文字に結び付けられていたが、発音される言葉というよりも、もうひとつ心の奥にある、象徴的な心の言葉というものをうまくあらわしているのではないかということだ。 それは個人的な思念というよりも、集団的で普遍的な心の言葉で、だから二十二枚のカードを扱うことで、この二十二種類の意識状態や心理状態のどこにも過不足なく理解が浸透し、精神の柔軟性を発達させることができるだろう。心理や感情の発達という点で、何をすれば良いか、どこに歩けばいいか、偏りのない地図が手に入るのである。 たとえば13<死神>のカードがある。これは停滞とか、不景気とか、スランプを示すカードだ。たいてい多くの場合、事業や生活、仕事などで誰もが停滞することを恐れる。人間は積極的に生きるべきで、勝つことが正しく、盛り上がるのは良いことだという教育を受けている。こうした場合、その反対のネガティヴな落ち込みや、スランプというものをどこか悪いことのように思うだろう。 しかしこの死神のカードが示すような、暗い夜の体験を通過すると、自分の中で、よその誰かに依存し、望むとおりに人がしてくれるという期待感を捨てて、自分のほうから積極的に価値を見出すという発想の転換が起きる。 この味をしめてしまうと、「落ち込みの後にはかならず積極的で能動的な状況を引き寄せることができる」という自信が生まれ、世の中や人生の否定面に対して恐れを持たないように生きることができるのだ。 死神は他と同じく公平に評価をされるべき二十二種類の心理ワードのうちのひとつで、それをむやみに忌むべきではないという平均的な思想が身につけば、その人の中で常に状況を打開する力が身につく。 この例でもわかるように、月のクレーターのように、これは悪い、これは良いと言う価値観のでこぼこ感が、タロットカードになじむことで平均化され、安定した理解力や包容力を身につけることができるのは、タロットカードの非常に大きな利点である。 現代に住む私たちが、まだこのタロットカードの示す水準に達していないことは事実だろう。ある体験を過剰に評価し、違う別の体験を直視することを避けたりすることは、二十二のボキャブラリをまだすべての面では使えないことをあらわしているので、実人生の中でことあるごとに同じ影に遭遇するはめになる。 タロットカードはその解決の糸口を与える。タロットカードを占い用に使うというよりも、これを心のあり方の辞書のように考えてみるのが良いのではあるまいか。 ☆ アトリエえんどうまめのHPは《こちら》です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.01.14 13:55:49
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