カテゴリ:占星術に関すること。
それでは、これから、今年2016年に起きている東京星図の土星回帰を読んで行きます。前にも書きましたように、今回の回帰も三回あります。
まず第一回目は2月25日。 ・土星は2ハウスにあって、3ハウス終わりからICちかくの水瓶座の金星・水星と、6ハウス牡羊座の天王星と、小三角を作っています。 ・都知事を表す太陽は、4ハウスうお座にあって、海王星とコンジャンクション。孤立しています。この太陽は11ハウス天秤座の月と150度。太陽の度数は07度、サビアンシンボルは「岩の上に横たわっている十字架」 ・都民を表す月は、11ハウス天秤座にあって、3ハウス水瓶座の金星とトライン。先ほども書きましたように、この月は4ハウス魚座の太陽と150度。 ●ここから浮かびあがってくる姿は、神話的かも知れないけれど、およそ実務においては頼りにならない都知事と、未来志向の都民が、お互いに教育し合う姿。河合隼雄氏が言うところの中空構造を持った日本の精神構造には、この都知事の姿は、合っています。つまり現在の天皇のような立ち位置にいる都知事。リーダーシップを取るでもなく、象徴として存在するような。そう、名前を付けるとしたら「神棚 都知事」みたいな。 土星は「革新性を使って収益をあげねばならぬ」と言っています。トラインの6ハウス牡羊座の天王星の度数は19度。サビアンシンボルが「魔法のじゅうたん」であることを考えると、乗せたり・煽ったりはするかも知れない。まだ実現していない未来に志向しているアスペクトなので、今ある社会からは浮き立っているのは、いたしかたないのかも知れません。 第二回目は4月24日。 ・土星は9ハウスにあって、6ハウス乙女座の木星、12ハウス魚座の海王星と、Tスクエアー。 ・都知事を表す太陽は、牡牛座にあって、1ハウスの終わり、ギリギリ2ハウスの5度前。ノーアス。 ・都民を表す月は、蠍座にあって8ハウス。10ハウス山羊座の冥王星とセクスタイル。2ハウス牡牛座の水星とオポジション。1ハウス牡羊座の天王星金星野コンジャンクションと150度。 ●ここから見えてくることは、やはり先ほどと同じ、中空構造の象徴的な姿をした都知事の姿。ただしこの都知事は牡牛座にあって2ハウス近いので、財力は持っているかも知れない。ただ度数が05度でサビアンシンボルが「開いた墓の前にいる未亡人」であることを考えると、墓は開かれていることになります。墓の中には“過去の財が眠っている”のか、それとも“空っぽ”なのかはわかりませんが、05度であることを考えると、少なくとも“過去に築かれた財の放出”をしている、ということも考えられます。 土星は、夢と現実の間で、精神性を高めようとしています。旧来あるもの(木星乙女座14度「家系図」)と新しく入ってくるもの(海王星魚座12度「新参者たちの試験」)の間で、情報収集して、ルールを打ち立てようとしているようにも見えます。 都民は、引き継ぎ運・もらい運の8ハウスにあって、山羊座の(降格した)冥王星がセクスタイルなので、“守られ感”があります。オポジションの2ハウス牡牛座の水星の度数は23度。サビアンシンボルは「宝石店」。過去の資材の真髄部分、だけどそれは水星なので、あまり多くは期待できないけれど、少なくともそれによって、受け取るものがあるということなのでしょう。でも、恩恵に浴しているだけでは無くて、自力で新しく立ち上がるよう促されてもいます。 第三回は11月13日。 ・土星は6ハウス終わりにあって、7ハウスの5度前に入っています。5ハウス天秤座の木星とセクスタイル、11ハウス牡羊座の天王星とトライン。 ・都知事を表す太陽は、6ハウス蠍座にあって、11ハウス牡羊座の天王星と150度のみ。 ・都民を表す月は、牡牛座にあって11ハウスの終わり、12ハウスの5度前に入っています。7ハウス山羊座の金星とトライン、9ハウス水瓶座の火星とスクエアー。 ●この第三回の回帰図は、第二回の回帰図と、とても興味深い関係にあることがわかります。第二回と第三回は、ほぼ同じ度数で、太陽と月が“入れ子状態”になっています。第二回の太陽は牡牛座5度、ここに同じ度数で第三回の月があります。第二回の月は蠍座21度。ここに第三回では、1度違いで22度に太陽が入ります。これはとても興味深くて、そして不思議さも感じられる現象です。今回の回帰図から未来予想をする時に、このポイントは、大切なものとなってくると思われます。 いずれにしても、この月も太陽も、牡牛座と蠍座という固定宮にあるので、頑固に今までのものを継続しようとする資質を持っています。それに対して、第三回の土星は、「もっとオープンマインドに、他者に対して開かねばならぬ」と言っています。 ○ざっと今年の土星回帰図3回を見てきましたが、そこからわかることは、1957年の回帰図に描かれているような、学者がイニシアティブを取る都政でもなく、また、1987年の第二回・第三回の回帰図から見られるような、メディア出身であったり、メディアに強い都知事が登場するような都政でもなく、ちょっと現在の天皇のような立ち位置の都知事の誕生が予想されることです。 土星回帰が三回起きている時には、時系列の流れに当てはまる要素が強そうなので、この後のおよそ30年は、まずは、神話的カリスマ性は有るかも知れないけれど、孤立している都知事の誕生がまず予測されるということ。その後トランシット的にも、東京は変革期を迎えることになるのでしょう。第二回・第三回の回帰図は、その変革期の中をたくましく生き抜いて行こうとする、都知事と都民の姿が見えてくるように思えます。第三回の都知事は、押しが強い人がうかがえるので、これからの29年の終わりの頃には、そういう人が登場するかもしれないけれど、その人はかなりの働き者であることでしょう。 そのまた先の土星回帰は、2045年。今から29年後です。 土星は、“~せねばならぬ”という、社会を安定させるための機能を意味します。太陽は“~したい”という能動の意志、月は“~できること”。2045年の東京の土星回帰は一回ですが、ここでは、この、土星と太陽と月の足並みがそろいます。東京全体の方向性が定まる印象があります。 それまでの29年、つまりこれからの29年間は、古いものが放出される時になりそうです。 最後に、東京星図の土星、射手座16度のサビアンシンボルですが、それは「船を見ているカモメ」。船というのは、みんなを乗せて、どこかの目的地に向かって進むものです。その船の周りには、カモメが飛び交っています。 16度という度数は、対向サインが流れ込むポイントと言われていて、射手座の対向にあるのは双子座です。このことを考えた時に、この船の周りを飛び交っているカモメが、双子座の情報を表しているようにも思えます。 つまり、東京丸という船は、たくさんの集まって来る情報とより良い関係を持つことが、航行して行く上で大切なポイントの一つとなる、と言うことができると思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.09.07 16:57:33
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